2005.9.11
森紘一
奥会津書房と西隆寺


柳津での講演会の翌日9日(金)、イベント後援の御礼をかねて、賢太郎さん、マキ子さんと三島の奥会津書房を訪ねることになった。編集長の遠藤由美子さんが、西方の古刹曹洞宗「西隆寺」の娘さんであることは皆目知らなかった。先住亡きあと、お母様がご住職として寺を守られてきたそうだが、高齢のため現在は編集長が仕事場と寺を行き来している毎日だという。

180年の歴史を誇るという山寺の本堂でお茶をいただきながら、まるで旧知の間を暖めるように賢太郎さんと編集長の会話は弾んだ。
“豊実にはとてもいい空気が流れていますね。皆さんの表情も楽しそうだし、あそこに行くとほっとします”。“これからは、いろいろなところから吸い寄せられるように人が集まってくるでしょうね”。三十三の観音像を配した庭内から吹きぬける風がおだやかで心地よい。笑みをたたえた観音様のようなご住職が車椅子から手を合わせて挨拶されたのには恐縮した。ここにも素晴らしい夢舞台があった。

奥会津書房は車で5分とかからない至近距離だった。スタッフの皆さんも、はつらつとした若さだった。しかも、あれだけの書籍をこの少人数というのが信じられなかった。

手にした「縄文の響き」の巻末に、こんな出版理念が記されていた(原文のままご紹介させていただきます)。

   本当のものがみえにくくなった今
  何を私たちは為すべきだろうか
  調和の中にあった幼き魂は
    どこへ行こうとしているのか
   まだ、きっと間に合う
   失った時の彼方に
   子どもたちが歩く遠い未来に
   変わらぬ確かなあかりがあると信じる
   たくさんの願いと、たくさんの力強い手で
   切り立つ崖を歩こうとするこどもたちの
   その足元を照らそう

こころざしの高さを表す見事なメッセージだった。
「奥阿賀・コスモ夢舞台」の後援にも心から感謝したい。