2006.10.28
全国G・Tネットワーク新潟大会

全国グリーンツーリズム(以下G・Tと略す)ネットワーク新潟大会・第一分科会・阿賀町分科会が阿賀町公民館で開催された。タイトルが「G・Tのビジネス化と地域戦略における行政と地域の役割〜地域循環型の起業化をどう図るか〜」キーワードとして、リーダの発掘とパートナーシップの発掘が大きな鍵とうたわれている。

阿賀町コスモ夢舞台代表として佐藤さんがパネラーとして選ばれた。与えられたテーマが、「外部人材の起用と地域マネージャーの必要性」である。テーマは悪くないが、佐藤さんに与えられた時間が5分と聞いて、コーディネータの先生とコメンテータの先生が長々としゃべるトンチンカンなシンポジウムであろうと早々に結論を出してしまったことを反省している。
意に反して、県のお役人さんと2人の大学の先生以外のパネラー4人は全て、汗を流した体験から出てくる話をされるすばらしいしシンポジウムであった。

パネリスト・島根県ふるさと島根定住財団Aさん、テーマ「G・Tによる地域づくりとビジネス化について」である。20年前から取り組んでいて当時は、勿論、G・Tなどとは言わなかったし、現在は田舎ツーリズムと呼んでいるという。
G・Tは儲からないがおもしろい。G・Tでビジネス化、経済効率の話をしてもよいものかどうか。GTという言い方ではなく、別なよい表現はないかと模索している。観光人数×感動で価値を図るべきではないか。とおもしろい意見を述べられる。

パネリスト・会津坂下G・T促進委員会委員長Sさん、「地域資源の発掘と活用を図る人材育成」である。
自分たちが楽しむG・Tを5年間やってきて現在33名の会員がいる。殆ど全員が専業農家で裕福である。交流を通じて人の豊かさを知る。他県で行われるG・Tの大会へみんなで出かて、知り合った方々と交流が始まり、その方々に来ていただいている。相手(消費者)の見える販売とそれにまつわる交流はJA経由より楽しい。おもしろい人、会いたい人がいるから人は来る。G・Tは「金儲けより、人儲け」とユニークな話をされた。

パネリスト・・秋田県西木町「泰山堂」Fさん、テーマ「地域資源を活用した体験と農家民宿を目指して」である。
25年前から農業体験の受け入れをしている。正会員は27〜28名。民泊はお母さん方が大変なので年に3〜4回位しかやらない。都会の子供たちは農業体験が主ではなく、賢い消費者になるために来ている。自分たちはその子たちとの交流で都会の動向を知ることができる。
農業と同じで、G・Tはタネをまき、育てた結果実るまで時間のかかるもの。「データはいらない。真心さえあればよい」。G・Tのブームに乗ってメニューを増やしていったらいつかは廃れる。地域に住んでいる人の真心がなくなったら人は来なくなる。農業をキチンとやっている人がアクセントとしてやっている。と信念のある独特な意見を話された。

パネリスト・新潟地域振興局部長Fさん、新しいセクションが作られた経緯と役割を話された。町にも同じものがあり、私たちがあることを折衝しようとしているところの親局側であり、格好の出会いになるかも知れない。

最後に登場したのが、我らが代表佐藤さんである。「G・Tという言葉さえ知らなかった私ですが……」と切り出し、PPで作った今までの映像を5分用に圧縮した内容で、唯一、スクリーンを使い説明した。声も通るし、やったことしか言わないので、当然迫力がある。

共感する友がいて、コスモ夢舞台の建物群が出来たという点についてコメンテータの大学教授より「そんな友達が簡単に作れるのか」という質問が逆にあった。

さらに、最後の質問のコーナーで、「コスモ夢舞台は趣味の世界なので、G・Tの分類に入らないと思うが……」という発言があり、周りがしらけ、筆者もムッとなったが、佐藤さんは表面上、冷静に切り替えし、わかりやすく応えていた。

汗を流したことがなく、頭だけで考え、狭い自分の知識の枠の中で分類、分析をしようとする人には、「人が人に出会い感動する」ということが理解できないらしい。

コメンテータの先生は、主題の通り「続けるためには、G・Tも儲けなくてはいけない」という方向へ持って行こうとするのだが、どうしてもそのようにはならない。パネラーの話を再度聞きながら、最後には、(認識不足で)申し訳なかったという言葉まで引き出してしまった。

G・Tに入るかどうか、ビジネスになるかならないかではなく、要は、生き方の問題であり、人が人を呼び感動しあえる場所を運営していくために、経済的な面では、そこそこ、ボチボチになってくればよいのではないかと改めて思った。(K.M)

G・Tの定義「緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型余暇活動」(農林水産省G・T研究会1992中間報告)