2018.08.10
三人
佐藤賢太郎 

私たちは子供を授かりませんでした。しかし、「今3人の子供たちが我が家に帰ってきているようだ。まるで家族の様だね」と家内は嬉しそうに言います。

もしそうだったとしたらと、少し私も考えてみました。3人とも性格も才能もみんな違います。なかには外国籍をもつ子供もいます。みんなそれぞれ課題を抱えています。3人の子供をもつとはこういうことかもしれないと思った。

次々と私にもさまざまな課題がやって来る。生きているということは、こういうことなのだと思った。そして人生とは終わりのない理想を追う旅のようです。それには気力、体力、努力が要ります。 

家内は私に完璧を求めていないと言うが、私の言葉が仲間に対しても心配になる時が多々あると言います。この家の家長になった私は、3人の子供にハッキリ言っております。それは、立場によって言葉使いを考えなさい、理想をもつこと、実行する人間であること、嫌なら我が家に帰って来ない事、等々です。

家内は「主人の我が儘な言葉や、強引さに心配はするが、最後はみんなのためを思っている。それがあるから私たちは離婚しないで今日までやって来ました」と子供たちの前で言います。 

ところで、コスモ夢舞台のベースは仲間の努力の結集によってつくられてきたが、今はその労力はあてにしてはいけないときに来ている。

勿論、労力以外については今も力を貸していただいている。だから自分の力に応じて、理想を実現している。

例えば石夢舞台の屋根つくりである。これには相当な苦労をしている。雨、風、雪から守る構造等を一人で考えなければならない日々である。 

途中で、ある方が屋根の貼り方を見て、「あれではトタン貼りはどうするの?」と言われ、そうだと気付き、材料不足で何度も調達に足を運ぶありさまです。 

こうして3人の子供たちは、それぞれに私の手伝いをしながら生き方を学んでいます。