2014.01.05
四季の宝
佐藤賢太郎

 伊藤千賀さんと中繁芳久さんが阿賀町に来られる用事がありましたので、時間がありましたら是非お出でくださいと申しました。

と申しますのも、昨年暮れに早速彼に手紙を出しましたが、私のアートに関しての言葉に反応され、新たな提言の話を感じました。こんなに共感する方はそうはいないと思います。

 伊藤さんに紹介を頂いた中繁さんとは、まだ一度しか話したことありません。しかし私が話すことに素早く反応していただき、共感する方であり、何かこの方と今までにない新しいことをできそうだと思いました。だから冬のこの季節に話し合うことは、絶好のタイミングと思いお誘いしました。それこそ「来たバスに乗れ」です。

 共感することはいろいろあるのですが、里山アート展で「農とアート」をコンセプトにしていること、さらに私の作った作品に深く感じるものがあるというのです。それはご自身が研究、講演をしているテーマに関係しているからです。そして、その講演の理論を実際に体現しているその作家であるというのです。私はこの時点で、自分がなぜこのような作品を作るのかを考える機会を頂けるということです。なぜなら前々から、作品は私が創造しているようだが、つくらされているかもしれないと感じているからです。

 次回の個展は「中繁芳久さんの作品解説付き個展を開催したいですね」と言いますと「是非そうしましょう」との即答を頂きました。その作品は既にあります。中繁さんは今までにない画商さんの存在となり、今までにない美術評論家のようです。その観点から仲間の皆様にも作品を観て頂けたらと思います。作品は見えない力、自分の魂を動かす力にもなります。

 この方と5月には対談によるフォーラムをしたいと思いました。伊藤千賀さんと中繁芳久さんから、「11月の県民会館での講演会は私たちも参加させてください」人を集めますと言っていただきました。

さらに中繁芳久さんから、「四季の宝」小品20点を作っていただけないかと依頼されました。これはまさしく、イメージでつくる創作であります。今年は個展が一つも企画されていないときに、創作する機会を与えられたようです。どんな作品が20点出そろうか楽しみです。今年は私にはギリシャで彫刻をつくる大きな使命がありますが、こうして新たな進展に繋がる「来たバスに乗れ」のバスがやってきました。ためらうことなく動いてみます。

「動いてこそ感動はやってくる」、この言葉が中繁芳久さんに響いたようです。