2006.09.12
御沓一敏
豊実と大分の香りを

長かったようであっと言う間に過ぎたような夏休みも終わり、今年のコスモ夢舞台もいよいよ後半戦に入る。
定年退職したというだけで、知り合いからは暇でしょうと言われる。ところが、豊実でも自宅にいてもやることは山ほどある。
埼玉でやることは殆ど形が見えてきたので、限られた時間の中、豊実の情報と大分の香りを携えて、東京近郊の知人数名を久しぶりにお訪ねした。

女流建築家のTさん、猛暑というのに、冷房もないところで、いつもながら涼しげに穏やかに対応してくださる。でも、その生き方はコスモ夢舞台と共通点があり、ワイルドで普通の会社組織でない設計集団を立ち上げたエネルギーをお持ちの方である。

体験学習の件に共感され、今年の夏、お孫さんが北海道で牛の世話をする体験をしたところ、感動して、帰りたくないないと言い出したという話をしてくださった。
いつの日か、佐藤さんとのコラボレーション、あるいは、豊実近郊でのお仕事でご縁があれば良いなと願っている。

会社の元上司Kさん、新潟に親戚が多いのでよく足を運んでいるという。それだけに豊実以外の新潟の情報は私より詳しい。
お嬢さんが学校の先生をされているということで、何年か前から、すでに体験修学旅行に行かれているとのこと。豊実でまた、そのようなご縁があるかもしれない。

大手航空会社関連・出版会社の社長Yさん、穏やかなお人柄の中に一本、スーッと筋が通っていて、いつお会いしても、こちらがすがすがしい気分になるから不思議である。
今までは、合併の繰り返しで、いやおうなく流されてきたが、やっと、こじんまりとしたところで、自分が本来やりたかった仕事で最期のご奉公ができそうですとおしゃっていた。

毎年、夏休みは、その土地に根付いた盆踊りを見て回るのがご趣味だという。今年は秋田市近郊に出かけられたが、秋田市の寂れ方は“シャッターどおり”を通りこして、ひどい状態であったとのこと。新幹線の開通その他もろもろの理由はあるだろうが、一極集中で東京とつなげるだけのいき方はもう破綻をきたしている。地元の人が喜んで住んでいる場所があって、そういう人たちとの交流がなければ、地方としては生き残れないとおっしゃる。
大企業にいながら、あるいはいるからこそ、その矛盾を感じている人はたくさんいるのかもしれない。

大手旅行代理店の親である財団法人・J研究所のKさんT外語出の才媛なのだが、それを微塵も感じさせないし、良いところは素直に認めてくれるところがうれしい。
現場から研究所に入られた方だけに、話がおもしろいし、当然のことながら、業界の事情に詳しい。
グリーンツーリズム・体験学習・「るるぶ」の流れ等お互いに納得しあうことばかり。
浦和での報告会には、都合がつかずに出席できなかったが、是非、本(ギリシャの手紙)は読みたいので申し込みますとおしゃっていただいた。

観光文化事業部という新しいセクションができてそこに移られたが、何をやるかは模索中とか。観光とは光=ホンモノ(人・物・事象・行動・活動)を観る。しかし観るだけでは今までと何も変わらないわけで、“やってみる、創ってみる、行動してみる”そんな文化もありかなと勝手に思った次第である。
そのためにも、是非、コスモ夢舞台の農家民宿にどうぞとご案内して、その場を辞した。

明日からいよいよ、また、体力勝負の朗働が待っている!