2010.12.13
新潟大学ダブルホームシンポジウムに参加
小宮和巳

 新潟大学ダブルホームシンポジウムが12月11日(土)に同大学で開催され、所用で出席できない佐藤さんに代わって出席した。

 ダブルホームは、人付合いが苦手といわれる現代の若者である学生に対して、新潟大学が独自に行っている制度で、学生の本来の「ホーム(拠点)」である学部・学科に対して,総合大学の特性を生かして、文系・理系の専門領域や学年の枠を超えて構成する「第二のホーム」を設け、地域と連携して特徴ある活動に取り組み、地域の文化や歴史に触れ、多様な価値観を持つ人たちと交流することで、生き生きとした学生生活を送ってもらおうという試みである。

 第二のホームは、現在19あり、このうちコスモ夢舞台には、阿賀町を固定地域とする「Gホーム 暖」がいろいろな活動に取り組んでいるが、今年度は里山アート展のカカシ出展や田んぼ夢舞台祭りのフォーソング参加のほか、この準備作業の段階で9月に水芭蕉の池の除草、ビオトープの清掃や稲刈りの手伝いなどを行った。

 シンポジウムでは、午前に4年生のプレゼンテーション、東京学芸大学大学院小林正幸教授の「地域活動で得られるソーシャルスキル」と題する講演があった。

 その後の昼食休憩では、9月にコスモ夢舞台でキツイ作業を共にした学生の後藤さん、岡部さん、新人の星野さん、指導職員の渡邉主任から学生食堂に案内いただき、一緒に食事を取りながら話が弾んだ。

 午後から3つのグループに分かれての活動報告・ディスカッションでは、Gホームの属するグループ3の「これからの地域の関わり方」の分科会に参加した。

Gホームの発表は、前記の学生3人が、里山アート展出展のカカシ作りの苦心など交えて年間の活動報告をし、阿賀町の魅力をもっと多くの人に伝えていけるよう目指したいと結んだ。

 ディスカッションでは、学生側からは、「何をしてよいかわからない。」「地域の皆さんの負担にしかならないのではないか不安」などとの意見が多く出された。これに対し、受入れ地域側は、「地域は若い力を求めている。」「来てもらうだけで活力が出る。」「繰り返すうちに自然とやってもらうものが見えてくる。」など気負わず気楽に来てほしいと歓迎の意見で応じた。

コスモ夢舞台としても、里山アート展、田んぼ夢舞台祭り等イベントだけでなく、その会場を維持整備していくことの大変さ、ビオトープづくり・荒廃した田畑山林の再生等の難しさなど年間を通していろいろな作業が大量にあり、いつでも受け入れる用意があるので、これからもいろいろな面で支援してほしい旨訴えた。

全体の報告会・ディスカッションでは、他のグループでもほぼ同様な内容の議論が行われた旨報告があり、最後に大学当局から更に取り組みを推進するための心構え、姿勢について講評があり、すべて終了した。