2009.12.

2020.9.4
チルチルとミチル
佐藤賢太郎

 私は細々ながらも毎日勉強しています。実践しています。それが楽しいのです。その勉強の一端を話します。
 メーテルリンクの『青い鳥』では幸福の使いの青い鳥を求めて遍歴します。しかしどこにも青い鳥は見つかりません。青い鳥は朝目覚め二人の枕元の
鳥かごにいたのです。若者たちの遍歴はチルチルとミチルの旅の
ようだといってもよいでしょう。

  自分探しとは何でしょう。「現実の自分」から「本当の自分」
へ至るための努力の過程だと思うのです。大切なのはこの努力
です。
 さらにフリターの取材では一番したいことは海外旅行。なりたいのはミュージシャン、ダンサー、モデル、俳優。さらに儲かる仕事がいいとなります。自分探しとは全く無縁の幼い夢を見ているということでした。 真剣に自分探しをしている若者たちもいます。正しいことの裏側には不正があり、純粋な側面を支えているのは不純です。そうして混沌の中から、美しいこと、正しいことを学び取り、自分を育てる養分にしてゆくことで、美しく、たくましい独自の自分に限りなく近づいてゆくはずです。

 忘れてならないのは、人は誰しも本当の自分を完成させる途上にあるということです。このような学びでした。この後、自分のことを書きます。