2018.05.01
一ヶ月滞在
佐藤賢太郎

 Nさんが我が家に滞在したのは一ヶ月。今日最後の日を迎えることとなった。私の気持ちを彼女に包み隠さず伝えた。あなたのいいところはここですと3つ上げました。

 彼女が我が家に定住の意思が定まらないのは残念でしたが、私はこの間、楽しかった。家内も我が娘のように、気を遣うことなく尽くしてくれたことに感謝しています。短い期間でありましたが、私の手伝いをしてくれ、私の人間関係や日常のほぼすべてを見ることになった。

私は「また来たくなったらお出でください」と別れました。

口かずの少ない女性でしたが、彼女の人生に何かを残したことを期待します。

 最後に仕事にホスト館の一部屋の塗り替えをしました。とっても素敵な部屋に変わりました。この部屋に居たくなる気持ちでした。しかし時間がなくまだ完成していないので、「また来てねと」言いましたら、明るく即座に「はい」と言いました。それは希望をもった肯定的な返事と受け取りました。

なぜなら、初めは次に来る芸術家のウーファーに描いていただきたい、というような口ぶりでしたが、私は出来上がり状態を加味して、最後までNさんに描いて欲しいと言いました。絵を描く素晴らしさを教えられました。

 Nさんはまだまだあちこちを歩いてみたいようですが、それもいいでしょう。でもそんなに長く私は待てません。再度彼女が来訪するかどうか分かりませんが、それはご自身の選択です。私の人生にそのような人が登場したことは確かです。