78日―2
今にして解ったこと
佐藤賢太郎

 午前3時、目が覚め私は夜昼なく原稿を書いています。

やはり又もやカッターはトラブル、しかしドラマのように思わぬ展開で私の臨むカッターは手にはいった。これは神様の采配なのか、後程の刊行本を読んでください。

1月以後、私は何度もギリシャにメールを送った。とくに5月となり、来訪の日が近くになりメールを6回も送った。全然返事が来ない。なぜなのだろうか。本心から私をおいでくださいと言っているのだろうかと疑問に思った。

5月にはリオシスさんたちが首に関わる選挙があったのだ。そして結果としてリオシスさんが支える市長が落選したようだ。8月で役職は閉じられ、アメリカのように大統領が変わればスタッフ全て入れ替えになるようだ。そのことでとても悩んでいたのだろうと、今になって私は察しがついた。このような結果になったのに、彼は私に来ないでとは言わなかった。リオシスさんは私が此方に着いてからもそのことに一言も触れなかった。今日までトラブル続きではあるが石は購入して宿食事は手配されている。

 それでもリオシス、バシリーは懸命に動いていたのである。泣けてきますね。バシリーは私に「あなたは日本でホテルとレストランを経営しているから雇って」と笑って言っていました。

すばらしい作品を残さねばと思うが私には自信がない。ただ友情という作品は作れそうです。これをどのように伝えるか。私は語学力がないので困ってしまう。最後に景子カテリーナさんが通訳してくれると思う。今日から本格的に仕事です。なるようにしかならない現実の中で。