2013.07.25
ありがたい人々
佐藤賢太郎 

個展は、いろいろな方との感動する出会いの場でもあります。サラリーマンでは体験できないことだと思います。自分の職場に、過去をさかのぼる方々には来ていただけないからです。

初日の準備に当たり、多くの友人によって飾り付けをしていただいたことは一番に上げなければならない人間関係であります。デパートの搬入はすごく大変であります。その裏方を、コスモ夢舞台会員にいつも手伝っていただけることは感謝であり、私の宝であります。

初日、田舎の幼馴染である桜井さん親子がやってきました。娘さんは今、オーストラリアで服の販売をしているスタイリストだそうです。今度、私の服装も整えましようねという。娘さんも個性的な生き方を選択されているようです。感じるものがあるのでしょう、講演や個展に何時もお出でくださいます。郷里の知り合いが、こうして付き合ってくださることはまれであります。

福島県いわき市の龍雲寺からお出でになった住職の奥様鮫島さんが私の個展をご覧くださいまして、痛く感動されました。私は龍雲寺に「私たちの地蔵」という作品を作らせていただいた。そんなことから今回、案内状を出させていただきました。龍雲寺の地蔵はことのほか奥様が気に入られたようで、毎日ご覧になっているそうです。その制作した作家が、このような個展を開催していることに感動してくださったのです。後日私に、「制作していただいたことが夢のようです」と手紙を下さいました。 

新潟大学の学生岡部さんがバスで来られました。11月30日新潟で開催する「来たバスに乗れ」という私の講演会の陰の実行委員長です。私の個展を見て頂きたいと案内状を出しました。それまで、田舎や新潟で目にし、話したこととは違う体験ができて、とても感動したと言ってくださいました。こんな若い方との繋がりができたのも個展のお蔭で、私も嬉しくなりました。

彫刻家としての修行の地、愛知県岡崎から高木さんがお出でくださった。最も苦しかったあの頃、知り合いになりました。その当時、付き合いはありませんでした。彼女は画材店に勤めていて、私はたまに買いに行った記憶くらいしかありませんでした。年月がへて、私の名古屋の松坂屋の個展、新宿京王百貨店デパートの個展、日本橋高島屋の個展に一人で新幹線に乗ってお出でくださいました。しかも作品を買ってくださるのです。心中に思いをはせると涙がでます。今回、友人を連れてお二人でお見えになられましたが、初めてともに食事をしました。

私は芝浦工業大学を卒業しましたが、学生時代事務職をしていた3人の女性が個展の時お出でくださいました。学校の先生ではなく、事務方です。もちろん学生時代の私は成績不良で、一人を除いてほとんど話した記憶もありませんでした。その方々が私の作品をもってくださり、応援してくださっています。ありがたいことです。 

ここまで女性ばかりですが男性もいます。私が独立したばかりのどうなるか解らない初期の個展の作品を見て、動けなくなったという太田さんがお出でくださいました。今回も、私は深く感謝しています。作品は女性とふくろうと猫が、そのお宅にあります。

母校喜多方高校の先輩にあたる方がわざわざ東京にお出くださり、作品を求めてくださり、ギリシャ行きの応援をしますと言ってくださったこともありがたいことです。

そして、ガン克服を作品化したその原点でありますガンの患者学研究所代表川竹文夫さんがお出でくださったことは嬉しいことであります。いのちの田圃という冊子に私の原稿を掲載してくださいます。これは今までにない広がりであります。

その他、有難い出会いがいろいろありますが、長くなりますのでこの辺に致します。