2014.05.12
船渡寺・写経座禅の会
佐藤賢太郎 

5月10日(土)、いわき市の龍雲寺さんが企画した写経座禅の会が豊実の船渡寺で開催された。船渡寺は無住職のお寺であり、集落の人が年に何度か掃除する状態であった。事前に寺の係りの方に説明し、寺を貸して頂くことにした。大塚秀夫さんと私は本堂の掃除、道の草刈、写経の机の配置と準備に大わらわだった。 

初めに過分な御香料を船渡寺に捧げてくださり、写経と座禅は、鮫島大和尚の指導でつつがなく進行した。最後に私が話をする時間を頂いた。

この素晴らしい企画をしていただいたのは、龍雲寺のご住職さんのお蔭であった。そして参加された皆様がこのお寺に活力を与えてくださった。人は頂くことばかり求めがちであるが、我が想いを捨てること、相手に与えることによって、わが身に幸いがやってくるのではないかと話しました。

そして大和尚が本尊様に合掌しましょうと言いましたが、それは宇宙に向かって合掌していることで、ご本尊様は私たちと宇宙との窓口であると私は感じました。忙しい暮らしの中で、宇宙のエネルギーを取り入れるため、無心に写経座禅に励むことの大切さも述べました。このような言葉は自然に出たものです。きっと宇宙からの力でしょう。 

和彩館に戻り、家内の作ったマクロビオテック料理が美味しいと皆様心から言ってくださいました。「玄米がこんなに美味しいとは」と感嘆の声が上がりました。皆さんは、笹団子、玄米、味噌、地元の酒などを、お土産に求めてくださいました。 

さて、その次はクレソン、セリ、蕨とりに行きました。ここでも皆さん感動され、美術館や滔滔亭の絵を見る時間がないほどでした。今や交流の輪は、このように広がっています。決断、行動、そしてスピードが大切です。そのエネルギーは自分の力ではなく、動くように与えられていると思います。龍雲寺さんに地蔵を作らせていただき、それがこのような動きになりました。豊実の畑に見知らぬ都会人が出没し、今度はお寺に入る。まさに豊実には、新しい風が吹いています。 

私は、これを受け継ぐ次世代の方の到来を心待ちにしています。