2011.02.25
独り詩4
薪ストーブ
佐藤賢太郎
早朝 薪ストーブの灰を掻く
杉の枯れ葉 使い古しの割り箸を重ね
マッチで火をつける
パチパチと導火線のように火がついてゆく
そして太い薪をストーブにくべる
やがてストーブはゴーという音を出す
冬には実に頼もしい音である
温もりのある音である
この温もりは 人に優しい暖かさ
ストーブは赤々とした炎を放つ
灰は春に畑に播かれ 大地の生命力として帰る
この薪は 山の恵み 人の恵み
友や子供と共に 汗を流し割って運んだ薪
暑い夏に薪を作り 冬に備える
イソップ物語 アリとキリギリスを思い出す