2010.07.21
NPO法人化効果
御沓一敏

 佐藤さんご夫妻揃っての豊実の実家への本格的移住にあわせるかのように、 2005年10月末、私の定年を機に、夫婦そろって豊実への長期滞在の計画がスタートした。

 毎朝6時から夜9時まで2組の夫婦がコスモ夢舞台立ち上げのために、宿泊以外は共にするという今思えば不思議な生活である。
 その生活を 家内は1年、私は3年近く続けることになる。
 それだけに、お互いが厳しい修行のような場面もあったかもしれないが、いまは、楽しい思い出だけを夫婦で懐かしく語るようにしている。

 そのとき、私が心がけたことの一つが、地元の方々と一日でも早く、仲良くなるために徹底して朝夕の挨拶をすることであった。
 お蔭様で殆どの方とは、とても良いつながりができたが、唯一、挨拶を最後まで返してくれなかった方がいらっしゃる。

 このたびの、「コスモ夢舞台」NPO法人化で顕著になった出来事は、阿賀町町長のご挨拶の中にもあったように地元の方が大勢ご出席してくださったことにある。
 その中に、上記の方もいらっしゃった。
 さらに、いま流行の言葉で言うなら、サプライズは続く。
 翌朝のこと、車の中の整理をしていた私に対して、その方から声がかかった。
「お早うございます。もう、お帰りですか!昨日はお世話になりました」。いつもなら私が先に出す言葉である。

一瞬、自分の耳を疑いながら、やっとここまで来たかというおもいで自然と手が合わさっていた。