2020.10.6
第17回里山アート展オープニング
〜ヨガ・坐禅・講演会〜

鈴木隆雄

  10月3日(土)、第17回里山アート展オープニングが「いのちの田圃」で行われました。
 いわき市曹洞宗龍雲寺のご住職のお手配で檀家さま他32名の方々が豊実を訪れ、午前中はヨガと座禅を体験、午後は講演会が行われました。

 森と水の自然に囲まれた里山、命の田圃は稲刈りが終わり、出番を待っていたアート作品が苅田に揃う。秋晴れの空が広がる、どこまでも透明な空気が体を包む、ヨガが始まった。田んぼの畔の石畳に各自マットを広げ座る、心と身体の力を抜く、筋肉の緊張をほぐすようにゆったりと息を吸いながら腕を伸ばし、息を吐きながら戻す。このような動作を繰り返す。心と身体の緊張がほぐれ、日頃の疲れが消えてなくなるような心地になった。

 ヨガの後、坐禅堂としてしつらえた石畳に移動し、ご住職導師のもと坐禅をくむ。
 坐禅は、お釈迦様が悟りの境地に到達した際に行ったことが始まりといわれ、禅宗では坐禅は一番の基本となる修行とのこと。すわって静かに思いを凝らす、瞑想する、精神を集中し思慮分別をする、無念無想となることを目指すとありますが、果たして私にはどれほど体感出来たかなと思った次第です。

 講演会は、佐藤さんと伊藤千賀さんのシナリオのないトークショー風な講演会でした。 伊藤千賀さんは、大学の非常勤講師を務めながら、健康づくりをサポートする心のケアカウンセリング、ヒーリング(森林療法・温泉療法、瞑想)など総合的な健康づくりの講師として活動されています。
 この講演では、佐藤さんの提唱実践するアートで人と人をつなぐ、命の源である食育の原点を自給自足から発信する、伊藤千賀さんの肉体と心の健康はどのようにしてつくるか、私たち一人ひとりが今を生きていくテーマをお話いただいたように思いました。
 このことは、里山アート展のテーマである「生活とアート」の展開の中に育まれていると思います。
 無農薬で米を作り、刈り取った田んぼにアート作品を展示する。そのアート作品は生活の中から不要になり廃棄された物、その物たちに息吹を与え蘇らす。その行為は、本日の講演の中に、全ての人の存在はかけがいのない存在である。発達障碍といわれる人に想像を超える能力を発揮する人もいる。変わり者と世間から言われる人は、実は最先端を歩いている人。
 人はみな使命を持って生まれ、その使命を果たすために心と身体を慈しむ。そのことを豊実から発信できたのではないかと思いました。