2018.02.22
イメージと組み立て
佐藤賢太郎 

里山アート展の作品つくりは、「イメージと組み立て」によるものです。例えば、使えなくなって錆びたガスコンロが出てきたとします。これを見た時、私は「面白い形をしている。まるで人間の顔の様だ」とイメージする。さらに、これを使って「何か、作品にならないか」と考えるわけです。

カカシのように立てようと、廃材の板で組み立てる。ある日、飾りのあるヘアーピンとネッカチーフを見つけた。これで決まり。女性像を造ろうと、取り付けにネジと釘と針金を使った。今は雪なので、支える下部は後で考えることにした。このほかにも、たくさんイメージが思い浮かぶ。大草原のムー、喜び、椅子等々。

材質が私に話しかけてくれる。既成の考え方では、思いつかないかもしれない。その材質を想像してイメージします。それが創作です。 

そうかと思えば、自然そのものを切り取って作品にする。今でも思い出すのは、大水害があった翌日、川底に泥がたまって、ひび割れをしている光景です。人間の手ではなく、自然の作る造形を見た時、これを額のように、切り取ったら作品になる。そうしたイメージつくりと創作活動は楽しいものです。 

私は雪国に住み、そこから関東に行くと雪はない。全く違う世界がある。そこを往復して移動をすると、素晴らしい感覚が生まれるチャンスとなります。

ギリシャなど海外に行くと、日本とは違った価値観があり、その場面に遭遇する。私は切羽詰って、そこを何とか切り抜ける機会が度々あった。私は、そういうことを体験できる海外旅行には価値があると思っている。

また、田舎には田舎の価値基準がある。豊実で私は、まるで外国人のように思われたかもしれない。

コスモ夢舞台は、常に新たな価値を産み出してゆこうとしている。それには、さまざまな人間力が求められる。物事を動かすためには、経済観念も人との付き合いも必要とされると思う。ドンブリ勘定かもしれないが、そうしたこともイメージと組み立てではないだろうか。

コスモ夢舞台は昨年、国土交通省の目に留まり「地域つくり表彰」のベスト8に残った。そして目下、新潟県でも「地域活性化大賞」にノミネートされている。これもイメージと組み立てであると思う。

最後に私がギリシャのイオニア海で拾った石と頂いたメキシコの亀と青い布がここにあります。そこから物語をイメージしてみませんか。