2020.10.6
佐藤賢太郎氏とNPO法人コスモ夢舞台の作品について

                            池井豊(クラフト・コミュニティ・ライフ・デザイナー)

 2020年夏佐藤賢太郎氏にNPO法人まちづくり学校が行っている「地域づくりコーディネーター養成講座オンライン版」の講師を依頼する為に久々に豊実を訪れました。何度か訪れているうちに空家に壁画を描く事になり、里山アート展にクラフト作品も展示することになりました。
 何度も豊実を訪れ賢太郎さんと話しているうちに、佐藤賢太郎なる人物は単なる石彫刻家ではなく、「あらゆる作品を創っている」「すべてが作品である」事に気づきました。石舞台、和彩館、ふくろう会館、石夢工房、蔵・銀河、悠悠亭、リホームされたゲストハウスなどすべてが作品です。特に素晴らしいと思っているのは「桃源の湯」建物の骨組みと浴室に絵が飾ってあるところです。また、滔滔亭の窓から見える借景は水墨画のように美しいです。
 マキ子さんが作る料理や蕎麦も有る意味作品であり、水音ですら音楽のように聞こえてきます。 そうです地域全体が佐藤賢太郎とコスモ夢舞台の作り上げた作品になっているのです。そして、ここを行き交う人たちを「交流させ」「乗らせ」「やらせる」そして「また来させる」その協働作業が作品そのものです。
 佐藤賢太郎氏は彫刻家であり、地域づくりのプロディーサーなのです。これから何を作り出すのかが楽しみです。