里山アート展に参加して2
長谷川千賀子
「黄金の贈り物」

再度壁画に挑戦ということで、コスモ夢舞台を訪れたのは9月も半ばのことだ。制作現場では黄金色に稲穂が揺れていた。揺れている稲穂をみつめていると、黄金色輝きが、やさしくこころを染めてくれるようだった。稲穂の実りを毎年待ち望んだ先祖の思いとともに、小さい時から食し 育ててくれた黄金色の贈り物が、一面にひろがっていた。

その輝きを背に、壁画にむかう幸せな時間を味わった。

『アートには「酒」と「スープ」がある』と教えてくれた 音楽に生きた恩師のことばを思い起こす。

「酒はその時に酔う。ワグナーの音楽がそれだ。モーツァルトはスープなんだよ。血となり肉となり、養ってくれる。君はワグナーの音楽に心を砕く事はない。その熱が過ぎた時におわるのだから。アートをするなら、スープを考えるとよい」

酒とスープ、とてもわかりやすい表現だとおもう。

心とからだを養うのに、血となり肉となるアートが里山で育つことを強くおもい描いています。

今年はオリエンテーリングをこころみ、石の作品を真田先生のお宅に置かせていただき、うつくしい景観のなかで、作品をみていただく機会にめぐまれた。

こころから感謝しています。