2011.12.13
自然の中でリフレッシュしよう8
佐藤賢太郎

12に入り、私の留守中に郡山から親子二人連れが滞在することになった。

郡山は相変わらず放射能汚染の影響を大きく受けている場所で、畑に野菜は作ることはできない。郡山産の野菜だけがスーパーで残るそうです。高齢者はそのことに関係なく野菜を作り、汚染された野菜を食べているそうです。子供にだけは高くても、遠い山地の野菜を食べさせているのが現状です。

そうしたなかで、被災地の方は汚染されていないところで少しでも過ごしたいと願っています。そして被災者たちの支援として無料で受け入れるところはあっても、そこはすぐ一杯になり申し込んでも外れてしまうそうです。

 彼女たち親子は夏と秋にお出でになり、和彩館の受け入れはもうだめなのかと思って遠慮していたそうです。思えば、全く面識のないこの方たちともこうした機会に親しくさせていただきました。
 放射能汚染が消えるのは早くて30年と言われておりますが、今後どのようになるかは分かりません。除染というのは、その効果はほんの少しの地域であって、山などをきれいにすることは到底できません。汚染された故郷を捨てるしかないのでしょう。汚染土はどこも受け入れません、結局汚染された土壌は福島原発中心地に捨てるほかないとも言っておりました。なぜならそこは人間が住めないところだからです。放射能汚染は深刻であります。我われは何をしてあげられるのでしょうか。

震災原発の影響のない私たちは、そのつらさを日々に忘れてゆくことがあると思います。被災地の人々は震災のことを忘れられつつあるとも思っているようです。私たちはせめて人の繋がりをもちたいものです。テレビも時折放映していますが、がれきは撤去されてもそこに住む人々の物理的、精神的苦悩は何も変わっていません。そんな姿を私は東松島市の大江さんや、石巻市の高橋さん、郡山の皆様と連絡し合っており、心痛く感じる次第であります。

このたび和彩館に泊まった郡山の大橋さん親子からメールをいただきました。

“美味しいご飯と楽しい休日をありがとうございました。自宅を離れる事が麻衣にとって良い事ならばがんばりたいと思っています。10月の一ヶ月の外部被爆が0.08でした。実際、数字をみるとやはり不安です。内部被爆のフルボディの検査も自分で病院に申し込み11月に受けたので、もうすぐ結果が出ます。支援して下さる方に支えられなんとか娘を守ってあげられている事に感謝の気持ちで一杯です。寒くなりますので風邪などひかないで下さい。また会える日を楽しみにしています。ありがとうございました。大橋”

私は初めから用事があって、彼女たちとゆっくり話をすることができませんでしたが、それでも何とか間に合い、つかの間親子とも話ができました。写真はその時のスナップです。

その後、郡山からの佐藤さんを迎え入れました。現在の状況や原発についての話などをし、ともかく原発には反対しなければならないという結論になりました。