2010924
滞在記12体験学習
鈴木隆雄

 912日(日)〜17日(土)
埼玉県と東京都の公立中学2校各4名の2年男子生徒の体験学習をお世話する。猛暑の夏も稲刈りの此の時期、雨とともにやっと秋の涼しさが感じられた。

 12
日(日)〜14日(火) 
 雨が降ったり止んだりの天気が続いたが、杉の丸太をチエーンソーで伐り、斧で割り、割った薪の運搬を中心に、風呂焚き、部屋の掃除などを体験していただいた。班長のリードのもとハードな力仕事によく取り組み、豆運搬車3台分の薪割りをこなした。
  離村式での生徒全員によるお礼の合唱は、阿賀町福祉会館ホールいっぱいに響きわたり、子どもたちの未来への可能性を感じる素晴らしい歌声であった。

 15日(木)〜17日(金) 
 雨が降り続き稲刈りの体験メニューを取り止め、午前下屋での薪割、午後地域の名所巡りとした。名所めぐりでは、津川町の狐の嫁入り屋敷、三川町の将軍杉を見学した。最終日の午前、そば打ちを体験し自分たちで打ったそばを昼食に食べることができた。班長のリードのもと、みな明るく元気で動きがとても良かった。食事係の生徒は、食事の前で両手を合わせ感謝の言葉を言って“頂きます”と唱和してから食べ始め、丁寧で落ち着いていたのには驚かされた。

 この体験の期間中、生徒のみなさんは素直で一様に仲が良く、元気で食欲も旺盛で美味しいと言っては何杯もおかわりした。短い期間の体験学習ではあるが、朝食前6時からの活動、ハードな力仕事をこなし、非日常的な生活体験をしていただいたことは、彼らのこれからの進路に反映されるはずである。

日常の学校生活にもどると、マスコミで取り上げられるようないじめの問題など、集団生活での人間関係の苦労が往々にあると思われるが、この体験学習で見せた明るく元気で素直に学校生活を送っていただきたいと願うのである。