2015.04.20
今に生きる2
佐藤賢太郎 

私は入院している母のもとに、毎日通っています。

母の目はうつろになり、会話もままならない中で、私は母に「長い間、育ててくれてありがとう。よく頑張ったね。今日は元気だね」と声をかけます。すると「お陰様で、ありがとう。元気でいてね」と弱々しく言葉が返ってきます。 

昨日、「点滴だけではサポートできません」と医師から説明があった。次の日から私は、母にゼリーの食事介助をしました。一日目、何とか3回、口を開いてくれた。二日目、もっとそれをと口に入れてくれた。しかし、生命の維持は分からない日が続いています。

人間は自然のなかで、夢をもって人と共に生き、しかも感謝して生きることが大切であろう。私は与えら
れた生の時間を、前向きに、懸命に今を生きることが大切であると思った。 

今、私は友人と景観つくりをしている。川の中州に生えた雑木を葉が繁茂する前に切り倒し、美しい小川を見える風景にしようと思い立った。

 人が集まってくれないと、それは実現しない。しかも、美味しい食事を作ってくれる家内がいないと夢は叶わないのです。私には夢があり、それを実現しようとする意志があります。 

過疎で何もないと思っていたところに、こんなに素晴らしい財産がありました。コスモ夢舞台の建設に始まり、里山アート展の開催で田んぼは蘇り、美しい川が現われるようになった。そして、小川の見える風景も作ろうとしています。その作業に参加してくださる方に感謝し、今に生きることを感動しています。 

今年も「アートと生活」をテーマーに、里山アート展を開催します。私は既に3点、作品をつくりました。皆さんに見て頂きたいと思います。さらに、豊実だけでなく津川にも飛び地を作り、アートと生活の作品をつくります。