2019.2.20
創造する楽しさ
佐藤賢太郎

 お金は必要です。そのために働くと言いますが、魅力をつくるにはそのような感覚ではいけません。お金がなくとも工夫してみることです。
 カセンの借りている家には風呂がありません。壊れているのです。これをどうするか。新しいのを取り替えるには最低50万円はかかるでしょう。そんなお金をカセンは持っていません。私たちも出せません。ボイラーは壊れているし、浴槽は汚れている。この状態をどうするか、お金を貯めてから行動を起こしますか? 私はこうしました。
 もう一軒の空き家の方にボイラーがありました。それは瞬間湯沸かし器の大きいものです。これを風呂のボイラーにして、浴槽は汚れているところをサンドペーパーでこすった後、FRP(繊維強化プラスチック)を塗る。そして、西洋風にシャワーが使える。

 古田さんの住んでいた家は私が借りています。昨年、私は雪下ろしをしなくてよいようにしましたが雪が滑らないのです。雨が漏らないからいいとしても、改善の課題はまだまだあります。
 ここを剣道の練習場にし、多目的に使います。天井が高くて冬は寒くて使えないと言うのですが、高いからこそ、竹刀が振れ、剣道の練習ができます。剣道は丈夫な木の床でなければなりません。
 その床を、無料でフローリングにしようと進めています。ここでは舞や卓球もできます。勿論、宿泊する部屋も十分あります。

 こうしたことが、過疎の集落の新しい魅力になると思います。そして、
そこには創造する楽しさがあります。





  
百聞は一見に如かず