2011.01.11
「田舎と都市を結ぶフォーラム」を考える5
(自然鑑賞)
佐藤賢太郎

「フォーラム」を考える5からは、既にコスモ夢舞台として実績を積んでいることを取り上げてまいります。もとより、浅学非才な私自身を充分認識の上で問いかけを続けております。

ところで、海外の国々が立派であるとは必ずしも言えないのですが、日本はコロコロ総理大臣が変わり、20年、30年先を見据えた政治家が少なく、場当たり的であると外国人からも指摘されています。それもこれも、マスコミを含め国民のレベルが低いせいでしょうか。

先日、NHKスペシャルで「日本人はなぜ戦争へ向かったか」が放映されました。第一部では、軍部の暴走だけではなかったといっております。国内がバラバラの状況から選択された外交上の失敗を挙げていました。いつの時代も政治家だけに限らず、高い理念を持つ人々の存在が大切だと思います。

現代においても、その点は同じではないでしょうか。先進国において債務高が飛び抜けて高い日本を知りました。しかも今後も続く少子・高齢化社会において、5年後、10年後には再び黒船の到来があり得るそうです。こうした環境や世界経済の中で、どうするかというグローバルな視点を無視しているわけではありませんし、目先の損得に留まっているわけではではありませんが、あえて言えば、家族のことを捨て置いて天下国家を論じてはいけないと思うのです。
   世界経済と戦って勝つことが日本人にとって、あるいは人間にとって幸せなのだろうかと思うからです。

現実に、この過疎の集落をどうするか。そこから見えるものがあるのではないかと、足元のところからどうできるかを考えています。

自然は豊実の有力な資源であり、かつ財産でもある。排気ガスもない自然の酸素いっぱいの空気、山から流れる清水を体内に取り入れることもできる。

昨年つくった「豊実マップ」をもとにした散策コースは、季節ごとに変化のある風景を見せてくれる。徒歩30分コース、1時間コース、2時間コースとさまざまあり、静寂した各集落を巡り歩くことができる。また、古道をたどって万治峠登山口までや山の上から展望できるパノラマスポットもある。こうした散策コースを楽しく歩き、ドライブすることで、心も体もリフレッシュすることもできるであろう。

今、田舎においてふるさとの原風景は消え、かつて生息していた生き物たちが見られなくなっている。生き物たちは自然の一部である。それを感じとることは、人間にとって大切なことであると思います。コスモ夢舞台では、蛍の川やメダカとドジョウの池、クレソンや水草など見られるビオトープづくりを実行してまいりました。   

直にそれを観ていただく環境を整えることができたら、それは立派な観光化ではないかと思います。ここも、都市との交流点ができるのではないかと考えています。