2011.01.12
「田舎と都市を結ぶフォーラム」を考える6
(青空教室)
佐藤賢太郎

今、日本では政・官界、法曹界、教育関係、マスコミ、民間企業などあらゆる分野で、そのトップが頭を下げない日はないくらい不祥事が多発している。また、家庭内暴力やいじめ、身内の人殺し、世の中が面白くないからといって、突然見知らぬ人を殺すと言ったニュースが毎日のように流されている。

縄文人は戦争のない平和な暮らしを一万年営んでいたと言われているが、一体この差はどこから起こるのだろうか。歴史を振り返っても、世界中で戦争があり殺戮が行われている。これが人間社会の法則なのだろうか。

動物の世界では、やたらに他の動物を殺してはいない。私はテレビでも動物の生態などを見るのが好きだが、そこには弱肉強食だけではない動物の世界の法則というか掟のようなものが見られる。

地球をはじめとする他の惑星も、太陽の周りをぐるぐる回る。生まれてすぐ消滅する星も、みんな宇宙の法則に従っているのだろう。この大きな法則・摂理こそ大切なのだということを人間は学ばなければいけないのではないかと思う。

さて、和彩館では数年前からNPO奥阿賀ネットワークから4人位ずつ割当てられた首都圏の中学生や高校生を受け入れ、体験学習として田舎暮らしをともにしている。各家庭によってメニューはさまざまだが、とてもよい教育方法だと思う。

我が家では薪割りや薪運びが多いが、その時々の作業はこちらの都合で決め、同じではない。笹の葉取りや山菜採り、時には水遊びや、田んぼに入ることもある。

彼らが帰った後、学校の指導でしょうが、必ずお礼状をいただく。それを見て、微笑ましく思うことが多い。こちらの姿勢は、必ず伝わるということも確信する。家庭や学校ではめったに見せない彼らの素直な姿も見られる。他人の家に泊まることで、社会生活で大切なルールや人間にとって大切なことを学んで行くのであろう。

わずかの滞在でありますが、無感動な人間が輝く人間になるように、環境によって生徒たちも大きく変わってくるのだろうと強く感じます。

こうした体験を通して、世の中が悪いなどと言う前に、子供たちの健やかな教育を短い期間でも体験させる塾があってもいいのではないかと思うようになってきました。

さしずめ「コスモ夢舞台塾」と命名して、教育に携わりたいという仲間を集め、ともに運営する青空教室をつくれないものかと考えている。