2007.02.03
「戦争という仕事」を読んで1

結論

内山節さんの著書を紹介していただき、大変良かった。私には難しいところもあったが、とても有意義な本だと感心しています。今まで私が曖昧にしていたところや、倫理観の退廃だけで時代を見つめ直すのでなく、具体的に指摘される切り口に新鮮さを感じさせられました。
  最近のニュースを見るたび、現代社会はおかしくなっていると誰もが思っている。結論から申しますと、まさに内山氏は現代社会の問題点を切り口の素晴らしさでメスを入れている。ここ矛盾、問題があると指摘しているがそれを実現するにはどうするかとなると、そのデザイン実効はとても難しい。内山氏の指摘には納得するところがほとんどであるが、それは農そのものを自分が体験しながら、村の中に入ってそこから物を言っているところにある。机上の論理を展開する大学の先生、評論家とは違うと思った。
  大変僭越だが夢をもつ事は大切だから許していただきたい、コスモ夢舞台は、現代の桃源郷を目指していると私は言っています。この過疎に住んで内山氏の言っている問題点を理想にしてここで実現したいと思うのである。

曖昧していること

戦争は田舎娘には千載一遇のチャンスだったのにから、手記を発表して巨額の富を手にする。兵士として働くことも一つの仕事と考えれば、現代人の仕事観は同じことが言えるのでないか。と指摘している。イラク派兵問題にしても私は仕方ないと思っていたが、やはり現代と言う流れに否応無しに飲み込まれているとも感じた。いまさら資本主義社会などと話す気もなかったがその問題点の指摘され、私は確かにその社会の仕組みに入って生きている。
  日本もアメリカンドリームを追いかけ自分の利益や出世ばかりが勝ち組なのか、どうしてスポーツや芸能界に高い代価を支払うのか賞金王大会と名づける品のないゴルフ大会。官僚天下り政治家の汚職、企業の不正、効率第一主義、医療、教育界、公務員つまり全ての職業に同じ病の現象が起こっている。学生時代でないが資本主義の行き着くところなのか、といって無論社会主義社会がベターだとは内山氏も指摘していない。改めて資本主義社会を考えさせられる。アメリカが先住民を抹殺する事によって築いた文明、それが世界の中心になっている。との指摘にはっとした。
  私たちは本気になって自分たちが仕組まれている秩序自体を問おうとしていない。
                                                            (佐藤賢太郎)