2007.02.25
映画生きる上映

 澤明監督の映画を7人の侍に続き2年連続で開催した。この企画は地域とふくろう会の交流のために開催をしている。映画の選考は会員の加藤さんがたまたまビデオを持っていたのでそれで決定した。それにしても加藤さんがこの映画ビデオを持っているのが不思議であった。仲間も見たい映画であったからだ。しかも「7人の侍」はその映画の内容が

 「私たち」を見つめている豊実の村ととても似ていると思った。そして今年「生きる」は自分が癌と解り、命わずかを知って人間どう生きるか。それを私たちに問いかけている。生きるということは死を意識してこそ真剣に考えると言われている。主役の住民課長は死ということ意識しなかったら何もしない無事、無難ばかりの公務員生活で終わった。これは公務員の事だけでない、皆である。大病や明日がわからない生活を背負っているからこそ今に生きようとする人間もいるだろう。葬儀の席で助役が難しい公園を完成させた第一人者は志村喬ふんする主役でなく俺がやった仕事だと部下たちに主張する。しかし誰がここまでしたかその真実を語る住民の無言で焼香する姿を見て、その場面いずらく退散する。また役場の職員が俺たちだって余命いくばくもないとわかればバリバリ仕事に掛けると、私たちも明日からやろうと気勢を上げた。しかし、翌日になると皆、以前の何もしない公務員から抜け出られない現実。人間の心理がとても現実的で面白い。できはしないのが
99パーセント。

 俺だってやる気になれば、その機会があれば、やれると気勢を上げて終わりにしたくない。まさに限られた時間のなかで、生きるということにかけた人生で幕を閉じたものだ。
                                (佐藤賢太郎)