2012.0928
先駆の女子大生
佐藤賢太郎

9月24日と25日、女子大生が体験合宿にやってきた。

石夢工房の屋根裏に泊まりたいとの希望もあり、部屋の掃除、風呂洗いを済ませてから水源を探索案内した。そして、薪割を始めたところで、家内の料理教室にバトンタッチした。

料理教室は家内の指導のもと、3時間かけてマクロビオティック料理に挑戦した。食事の頃、親戚の方が来訪し、期せずして夕食をともにすることになった。

食事後、彼女たちと「大学生に贈る言葉」6項目にあるように、さまざまなことを話し合った。

先ず初めに、私は「なぜあなたたちは、ここに来ようとしたのか?」と聞いてみました。

参加されたひとり星野さんは「私は岡部さんに誘われ、初めは乗り気でなかったのですが、ここでは日常生活では体験できない事や、友達関係を深める機会ができそうと思って参加しました」と言った。

山形出身の後藤さんは「自分の生まれ育った故郷に似ているところがあり、自然と触れ合えるところがいい。佐藤さんの話を聞きながら自分で考え、体験する機会を得られると思った」と語りました。 

この合宿を企画した岡部さんは「佐藤さんの話を聞けること、料理を学べること」などと言ってくださった。

私も女子大生と話し合うことを楽しみにしていましたが、もう一つ願いがあった。「皆さんは、コスモ夢舞台が継続的に動いていくためのパイオニアになっていただきたい」と申しました。

これからのコスモ夢舞台は、若い力を必要としている。それにはここに参加する動機づけが必要であり、そのパイオニアとしてあなたたちがいると思う。里山アート展に参加するということは、イベントだけでなく、環境整備にも参加することである。ぜひそれを形にしていきたいと思う。

そして学生さんには、農作業やその他必要な作業に参加してくれたら、無料で和彩館に宿泊でき、私たちの話が聞けて料理を学ぶことができるのですと説明した。これからは、そんな魅力ある受け入れ体制を作ろうと思う。

「そのような考えに賛同し、参加してみたいですか?」と質問したところ、皆さん参加してみたいと答えてくださいました。

私は、大学生という身分は勉強する時間があること(もちろん勉強というのは机上のことだけではない)、そして挑戦するという気力が必要であると思う。そうしたことの積み重ねが、人生での選択力になり、それが人間力になっていくのだと思っている。

日頃私は、仲間が来訪しても夜9時にはお開きにしていますが、この日は彼女たちと10時まで話をしていた。学ぼうとする素直さと、将来のある若者を前にすると熱が入ったようである。究極的に、人生に何を残したら良いのか、それは次世代の若者に良い風を残すことではないかと思う。コスモ夢舞台もその一つである。

彼女たちはそれから、ろうそくの灯りで桃源の湯に浸かったようである。私たち家族は、毎朝5時から勉強会をしているが、よかったら挑戦してみてくださいと言いました。すると彼女たちは、翌日5時の勉強会に石夢工房から歩いて参加したのです。

そして、稲刈りをすることになった。古代米の田圃の稲刈りを頑張りました。初めて稲刈りをして束ねる、この作業を辛抱強く午前、午後と続けてくれた。とかく机上論をしている人間は口ばかりの人間になってしまうが、その意味でも彼女たちの素直さ、辛抱強さにとても感心しました。大学でも優秀なのだろうが実行力があり、真面目であると感じました。彼女たちの感想は、ホームページの投稿欄に書かれている。

私は彼女たちの人生が豊かに幸せになることを願った。ともかく彼女たちは、コスモ夢舞台に参加するこれからの若者たちの先駆者になったと思う。