2006.12.21
御沓一敏
忘年会と出版祝い

ふくろう会の忘年会と内々の出版祝い(正式なパーティは来春予定)が新入会員紹介を兼ねて、15名が集まり、浦和で行なわれた。
出来立ての本「ギリシャからの手紙」の予約分が銘々に分けらて、運び込まれた。

「友、遠方より来る……」の幹事長の一声でスタート。
次に佐藤さんから挨拶があった。「今年は、大きな変化の年。何といっても、その始まりは「ギリシャ行き」であったこと。気候風土、生活習慣、言葉、あらゆるものが違う中で、すべてを受け入れる体験をしてきたこと。その切っ掛けを作ってくださった奥会津書房・編集長の遠藤さん、EU・ジャパンフェスト日本委員会・事務局長の古木さんという強力な良き理解者がいらっしゃって実現できたこと。そのことが、出版にまで結びついて行ったことへの感動と感謝の言葉が述べられた。

また、埼玉・蓮田から完全に新潟・豊実へ引っ越したことによる、変化と対応について、外へ向かって発信する機会がますます増えることが予想される来年に向かって、和やかな中にも、お互いが連携を取りながら気を引き締めようとのことばも付け加えられた。

さらに、来年の行事について、縄文の風、里山アートの両シンポジウムを統合した上で、11月初めに、1泊2日の日程で「文化、教育、地域活性化、生き方に関するシンポジウム」を行いたいという発表があった。

酒のメーターが上がるとともに、三々五々お互いが今年1年を振り返りながらの会話が弾む。しかし、その内容は愚痴や泣き言ではない。コスモ夢舞台で見返りを求めることなく、自らの才能や力を発揮することによって、感動や元気を得られた話に尽きる。この様子を見たとき、グリーンツーリズム大会の席で、コーディネータの大学教授が佐藤さんと仲間との関係については、理解できないと言っていた光景が目に浮かんできた。

二次会は、結果として、二手に分かれ、分科会のような形になってしまった。筆者は、佐藤さんと棟梁と一緒になったが、ここではすでに来年の作業計画について話が弾む。
意外な展開になったのは、建設作業ではない。俺は絶対に手を出さないと言っていた「農業」に棟梁が自ら参加、協力してくれるということになった。“昔取った杵柄”の知恵者が入ってくれれば、“鬼に金棒”、これで佐藤さんも作品の制作に専念してもらえそうである。

最後は、もう一度、全員が一同に会した。そこへ、夜の勤務のため出席できないと言っていたKさんのご主人がひょっこり顔を出してくれた。1年の喜ばしい締めくくりの日に、僅かな時間ではあったが、なんとしてもと合わせてくれる気持ちがうれしい。

来年のふくろう会、コスモ夢舞台の一層の飛躍を予感しながら、ずしりと重い本の包みを抱えて家路についた。