2013.03.08
ガンになって見えてきたこと
佐藤賢太郎

ガン宣告から2年余、2月下旬私はガン完治と告げられた。この朗報は、わが人生においてこれに勝るものはない。こんなに感動体験を頂けるものならガンを一度体験してみたらどうだろか。

それはともあれ、ガンによっていろいろなことが解りました。

「病は気から」という言葉は昔から言われて知っていますが、気持ちで病気が治るなら、医者や薬などいらないと言われそうです。だから、心で病気になることなど半信半疑であった。しかし、心と免疫力は大いに関係している、そう言うと聞く耳をもつ方が多い。つまりこの頃、免疫力は人間の健康を大きく作用していることは信じられるようになりました。

そしてよく笑うことによって、健康を促進していることも。免疫学の第一人者である医師の安保徹先生は、NK細胞がガンを抑える働きがある。このNK細胞を活発にさせるには心のもち方によって、そのようにできると説いています。 

人間の体は機械のように部品を取り換えればOKというものではなく、ものすごく複雑に作られていて、交感神経、副交感神経のバランスが病気にも作用し、自然治癒力も備わっています。 

解ったこと

心(ストレス)の状態によってガンは引き起こされる。

目の前で、家内がストレスによってガンになったことは良く解る。

2.確かな知識、情報の大切さ。

小学生に、ガンと聞いてどんなことをイメージするか聞いてみました。ガンになると治らない、死ぬ、辛いという言葉がかえってきました。そして、三大療法しか知らない医師の方が多いことを知りました。手術、抗がん剤、放射線でガンを消すというのは間違いで、かえってガンを促進させる。抗がん剤によって8割の方が命を落としています。ガンは治せるのです。 

3.食の大切さ。

牛は草を食べ、ライオンは肉を食べる、これは自然の法則である。

人間はいったい何を食べる動物か。玄米菜食を主体にすることが自然である。自然の法則に沿った生き方をすることが一番である。

36品目のおかずを取らねばらない、牛乳はカルシュウムを摂取できる、肉はスタミナが付くなど、いかに誤った食の信仰にとりつかれているかを知った。

4.早寝早起き、過労はしない。

これも自然の法則に合致した生き方。

5.感性がガンを治す。

ガンは生活習慣病、これを治すには生き方を変えることです。生き

方を変えるには感性が必要である。アート作品を作るだけが感性ではない。柔軟に生き方を変える力が感性力である。私は世間一般の常識ではなく、直観によって動いた。

6.命がけで生きる体験。

死刑囚でありませんが、あと私の命は何日かそんなことを考えたとき、人は何を考え、感じ、何を残したいか。一日一日、生きることを大切にしたい。精一杯生きたい。こんな真剣勝負の日々を過ごしたのは久しぶりです。命があることで、読書も、作品を作ることも、感じることもできます。これは貴重な体験でした。

また、生き方を変えるチャンスでもあった。生まれながらこうした性格だから変えられない、という方がいるが、変えないと近く命がなくなるとしたらどうしますか。私は生きるために変えます。医療に関する本をこんなに真剣に読んだことがなかった。入浴しながら40分も読書していることもある。

7.なぜ人は選択に迷うのか。

ガンを根本から治すにはこうすればよい。そう教えられても、決断 できないのはなぜか? 治る人はこんな人、と教えて頂いても実行しない方が多いようです。それが解りました。

8.新しい作品が作れた。

不思議なことに、次々と新たな創造ができる。この石は作品になら

ないと思った原石ですら、その欠点をプラスにできる。頭で考えられないものが、直感で作られてゆくのが面白かった。石がここを彫りなさいと言っているように。

9.言葉に信頼が生まれる。

言葉はすべて、その人の意志を伝えられるとは限らない。生死をかけている人間の言葉は重い。それは真剣であるから。話がアートであっても、生きることにおいては同じであり、その人が真剣に向き合っていれば価値観が繋がることを感じた。

10.完治したという感動。

小学生ですらガンは死ぬ病気という。年間35万人がんで死んでいるのです。それが治ったのである。これ以上有難いことはない。