2009.01.19
日本に向けられたヨーロッパ人の眼2
佐藤賢太郎

  「日本に向けられたヨーロッパ人の眼・ジャパントゥデイ」、それは気鋭の写真家が外からの眼で日本をとらえた作品から、身近すぎて見過ごしていた私たちの現在を見つめ直そう、というプロジェクトです。

  本年そのプロジェクトが新潟県で行なわれることになった。前年度のプロジェクト報告を見ると、多くの方々の協力によってなされたことを知った。
 
  今回は酒造会社の撮影も予定されていて、阿賀町にその蔵元もあり、我が家に宿泊されることになり、他人事のようにしていられなくなり、手探りながら私も動き始めた。

  トップダウンでことを進めるのではなく、市民や関心のある関係者各位からもちあがるプロジェクトにしたいとのことであった。

親しい県議会議員にご協力していただいたことはありがたかったが、その後、日本式に初めから全てのスケジュールや内容が明細に決まっていないため、良く解からないという関係各位に説明するのに苦心した。そして私は、何度かEUジャパンフェスト日本委員会や企画プランナーの方に質問をし、受け入れの準備をしています。

 古木修治さんによると、鳥取県の人口4000人の町で13人の劇団が頑張って自立している例もあるそうです。その方々にもコスモ夢舞台の話をしたら関心を持ってくださったそうです。
   今日マスコミは、日本はおろか世界中不況と不安な材料ばかりをあおっているようにさえ思える。     

今年、新潟県はNHK大河ドラマの舞台となる。そして国体も開催されますが、そればかりに頼ったあり方には疑問が残ります。これでは、NHKがまるで地域経済活性化省となってしまいます。 

地域活力とは何か、個人の生き生きとした生き方はどういうことによってなされるのか。そんなところに話は進みました。今年のシンポジウムのテーマもここに収まりそうです。

ところで、世界経済不況といわれるのは如何にして起こっているのだろうか、専門知識のない私には説明できないが、利潤追求の達人が人間の成功者のごとき評価を受けてはいけないのだと思う。あるところには途方もない単位でお金が集まる。その逆に、派遣切りとか路頭に迷う人びとのニュースが報道されもする。政治も混迷して理想的な指針を出せないようにも映る。

話を戻しますが、こうした中で鳥取の劇団のあり方も一つでしょうが、私たちが歩んでいるコスモ夢舞台にも希望を見出してゆきたいと考える。私はジャパントゥデイを機会に地域の方々と連携しながら、個人個人が活力ある生き方をする地域社会ができたらと願う。それは阿賀町だけのことではなく、全国どこにでも共通する課題であると思える。

  今回のプロジェクトが地域とのつながりを強くすることになってくれたら幸いであります。コスモ夢舞台プロジェクトは小額助成をいただいいるが、自立するまでにはまだ時間がかかると思います。しかしどこまでも夢を追ってゆきたいものです。それは個人の夢をかなえるということばかりではなく、地域もそれ以外の人々もそこに輝く希望を見出せるものにしたい。ここで必要なことは夢を抱くこと、そしてそれを共有できる友人、仲間がいること、地域との和をつくれることと感じている。