2013.03.01
最高の春の叙勲
佐藤賢太郎 

2月28日(木)、豊実も大雪が終わりを告げたかのような青天。私は、晴れているそれだけで嬉しかった。太陽が見えることの有難さは、雪国で暮らした者でなければ分からないだろう。

工房で制作していると、知らない番号の携帯着信があった。出ると「私はガンの患者学研究所の鎌田と申します」の声、私はすかさず「さいたまでの講演会ではお世話になりました」と答えました。

鎌田さんはガンの患者学研究所副代表をされていまして、私への要件は「ウェラー・ザン・ウェル学会が6月15日(土)、16日(日)横浜で開催されますが、ご出席していただけませんか、そのとき佐藤さんにも話していただきたいのです。詳細は後でご連絡いたしますが、日程のご都合は大丈夫ですか?」ということでした。「私でいいのですか。何よりもその日は最大優先事項にします」と言うと「代表が佐藤さんのご出席を願っています」と言うではありませんか。鎌田さんは「もちろん佐藤さんはもう治ったサンです、自然退縮した方は一年後も異常なければ、完治したということです。すでに治っています。医師がどう言おうと治っています。」とおしゃいます。夢のようです。今年は私にとって大ブレイクの年になりそうです。

一昨年工房に立ち、この工房と工具を残したままでどうするのか、そしてこの世と仲間とお別れ、そんな思いにもなりました。だから鎌田副代表の言葉は私には夢のようなのです。お金がないとか、社会的地位や仕事があるとかないとか、そんなことより命があることがどれだけ有難いことか、そう実感しました。命ある限り、全力でやりたいことに挑戦しよう。だから私にとって、今日の日は春の叙勲をいただいた最高の日なのです。

立派な方々が登壇されるようですが、そのような場は初めてです。果たしてどのようになるか分かりませんが、とても興味があります。


参考「ウェラー・ザン・ウェル」について

この学会は川竹文夫さんが理事長、安保徹副理事長(免疫学医師)など創立者6人は著名人。

「ウェラー・ザン・ウェル」(Weller Than Well)とは、誰言うとなく伝えられてきた言葉。直訳すれば、「健康なときより、いっそう健康」。

しかし私たちの学会は、この言葉を次の様に、より積極的に解釈する。 「自助努力によってガンを治した人は、ガンになる以前にも増して、心身共に、はるかに健康で幸せな人生を送ることができる」と。

学会創立メンバーの一人、世界的免疫学者である安保徹は、病がもたらす発熱や痛みなどの不快な症状はすべて、身体が自らを回復に向かわせるための〈治癒反応〉であると指摘する。

とすれば、病自体がすでに、病む人の心と身体、人生と命を、より良きものへと導く〈癒しのプロセス〉だと考えることができる。つまり、病〈善〉。

そして「ウェラー・ザン・ウェル」は、病んでこそ実現できる、そのもっとも美しい姿。人生の進化を示す姿なのである。

学会の使命

1.   患者と医者が、〈共に学ぶ場を提供〉する。

医療の長い歴史において、両者の間には、医者が患者を教え導くという一方向しか存在せず、このことがガン医療を著しく歪めてきた。

そこで本学会は、両者が、互いから学び合い、互いを啓発し合う場を用意する。すなわち、医者は患者のシンクタンクとして正しい情報を、患者は医者の学びのため、自らの治す知恵と実体験を提供するのである。

2.   患者と医者が、〈自ら学び自らを変えていく〉ことを促す。

多くの患者は、自らの責任を放棄し、すべてを医者任せにしながら、医者を非難し彼等が変わることを求めてきた。しかし、まず変わるべきは、そんな患者自身である。

医者は、権威と情報操作によって患者を意のままに従わせてきた。しかし今、現代ガン医療は袋小路に迷い込み、多くの医者が苦しんでいる。

そこから脱却する道は一つ。三大療法一辺倒では〈治らない〉という冷厳な現実に学び、そこから、自らを変えていく勇気を持つことである。本学会は、患者も医者も、ただの一人も責めることなく、ひたすら自ら改める努力を促してゆく。

3.   免疫力(自然治癒力)の活用

いかなる治療法を採用しようとも、最終的に免疫力(自然治癒力)が十全に働かない限り、どんな病も治癒しない。また、ガンの自然退縮が示す通り、免疫力が十分に働きさえすれば、あらゆる病は治癒に向かう。

従って本学会は、ガン治療とその研究の基本を、あくまでも免疫力を高めることに置く。

4.   一人でも多くの患者の〈ウェラー・ザン・ウェル〉を実現する。

〈ウェラー・ザン・ウェルを実現した元患者〉こそ、病が、人生と命を癒すプロセスであることを、最も理想的かつ具体的に体現している。

従って本学会は、彼等を一人でも多く生み出すことを目指し、そのことによって、三大療法の袋小路で苦しむ医者と患者双方を〈共に勝つ道〉へと導きたい。

5.   以上の結果、現代ガン医療の自然な変革を促し、
新しい時代を切り拓いてゆく。

病が癒しのプロセスである様に、現代医療の病める姿もまた、新しい医療誕生に至る癒しのプロセスである。病が最も極まった今、その瞬間は目前に迫ってきた。

本学会は、その自然の流れを後押しすることにより、新しい時代のパイオニアとならねばならない。