2016.12.10
あいえるの会
佐藤賢太郎 

NPO法人「あいえるの会」の管理・サービス責任者である大島和子さん(コスモ夢舞台会員)から、12月9日(金)に郡山の障害者施設利用者のためにイベントとして玄米もちを作ってほしいと依頼があった。それも私の作った作品『縄文の石臼』を持参してくださいとのことである。そもそも私が大島さんと知り合いになったのは、彼女が3年かけて私の作品を求めてくださったことにあった。そうまでして購入してくれた彼女の熱意に私の心は動かされている。 

以来、付き合いは今日まで続いています。私の影響で、かつて彼女が住んでいた古い自宅を改造して、小さな美術館にしようと頑張り、その夢を実現したこともあります。

そして彼女が勤めていた施設利用者が、郡山から豊実の里山アート展会場に皆さんをお連れしてくださった。今では里山アート展は彼らの年間イベントの一つとなった。

後で解ったのだが「あいえるの会」理事長の白石さんは、なんとご自身、施設利用者でもあった。凄いことだと思います。健常者でも運営は難しいと思うのだが、それを彼はやってのけるのであった。 

NPO法人コスモ夢舞台は過疎の活性化、つまり都市との交流、参加する自分も地域も元気にすると定款にあります。それに支援活動も加えています。かつて地震の東松島や石巻、南相馬まで有志を募って行きました。 

話は戻りますが、郡山での餅つきイベントで多くの感動や学びがありました。餅が炊けるまで、市内に3か所ある施設を大島さんの案内で見学をさせていただいた。ある方は指を使わないで肘でパソコンを使っていた。

理事長白石さんが明るいこと、集う利用者が明るいこと、スタッフの周りに対する気遣いを感じた。そして、いつしか皆さんと私と馴染みの方が多くなったこと。「るーとIL」は3か所目の施設オープとなり、その施設が何と国道49号線のメインストリートにあること。本当にオープンで車を止めるスペースもたくさんあった。こんなところに障害者が集う施設は稀である。 

私は持参した餅をついた。集う参加者は玄米もちを大変喜んで美味しいと食べていた。私の炒り玄米を購入していた方であった参加者のご婦人の一人は「私はシアワセです」と言ってくださった。それは心からであることが表情からわかった。

そして私は簡単な挨拶をしたが、利用者の一人がパソコンを通してお礼の言葉を、言語障害なのでパソコンから音声にして聞かせてくださった。心のこもった立派な挨拶であった。このように付き合えることは海外では経験できない事であった。 

共生とはこういう形もあると思った。今後とも彼らと付き合うことを希望している。和やかで充実した一日でありました。私たちコスモ夢舞台会員も、歳だからと希望を失ってはいけないと思うのであった。老いは希望や夢を失ったとき、あきらめたときやってくる。 

コスモ夢舞台はこんなことをやっていると伝えたいために、この文章を書きました。