2017.02.14
体験学習受け入れ
大塚秀夫

 私は教師生活を62歳で3年前に退職しました。いまは年金暮らしです。

3年が経過して正直充実した3年間でした。この3年間が収入を得るために働かなくて正解だと思いました。

きっと収入のために働いていたら自由が利かず、今の新しい発見はなかったのではないか。

それが今の心境です。仕事をしながら20年前より新潟に通いました。

阿賀町豊実地区は人口230人。65歳以上の高齢者がおよそ71.7%。「超」が付く高齢者集落です。毎年多いところで1.5メートル近くまで雪が降り、除雪に苦労している地域であります。子供たちはみんな村を出て都会で暮らし、年老いた両親のもとへ雪かきに帰省する余裕もありません。

この連休に私は豪雪地帯の新潟に出かけました。

雪かきのボランティアを受け入れる窓口がNPO法人コスモ夢舞台佐藤さんだったからです。浦和から移住された古田さんご夫妻と朝起き会とも行動を共にしてまいりました。

佐藤さんご夫妻がレストランを運営、農家民宿を営みながらそんな地域を元気に活性化する活動をされています。とにかく超元気印の佐藤さんご夫婦です。

ところで雪が溶けたら阿賀町に春がやってきます。山菜が咲き誇る頃、豊実では体験学習の受け入れで忙しくなります。

 体験学習とは都会の中学生、高校生が修学旅行形式で農家に宿泊、農家の暮らしを体験するのです。古田さんご夫妻は生徒を受け入れ実施されました。その限界集落地域でこの体験学習を受け入れる農家も少なくなりました。そこで私は期間限定でこの体験学習の生徒を、空き家をかりて実施することになりそうです。

 本来、家内も来て料理を振舞って欲しいのですが、家内は「私をまきこまないでください」と強く宣言されました。だったら、料理を提供するだけでなく、生徒と共に料理を作ることで一緒に料理を作る喜びを伝えたいと燃えています。

すると、それを聞いたマキ子さんは不安が隠せないようでした。農業体験で指導しながら3食作るのよ。しかも5,6人を作るのよ。それでも私は今から楽しみにしているのです。

 空き家は日出谷駅かもしれません。SLの停車駅で駅弁が有名なところです。移動には車は必要です。自家用車はありますが使用できません。ではどうするか?

レンタカーという手がある。埼玉で借りれば料金もかさみます。すると気づきました。新潟で期間だけ借りる手があると浮かび実施出きる方向にどんどん進行しているのであります。

私の心はわくわくしてきます。これまで退職して豊実で体験学習のサポートをしていたこととは違う形に変化しています。なにか観客席から見ているような生活から実人生のグランドに出て、自分でプレーする実人生を生きる自分がうれしいのです。この変化は自分の心が決めるのでありますが様々なところで支援してくださる佐藤さんご夫妻。

 今確実に実践を通して夢に描いてきたことが現実になろうとしていること。様々な人との関わりの中に生きている自分。子供たちに生きる力と喜びを伝えて生きたい。今から楽しみで実現出きる様に、力いっぱい努力して生きたいです。