2018.06.01
徹底した使い方
佐藤賢太郎
小屋も完成に向けて、いよいよトタンを張るだけになりました。
しかし、トタンが足りません。買わずに、どこからか調達しなければなりません。そこで、昨年の里山アート展の「オーロラ」のトタンや畑の小屋を壊したときの赤いトタンを集めました。
かつて大野さんは、工房の前の山に遊び心で小屋を造りました。小屋はいま、下から見えませんが、よくぞ造ったものです。そのトタンをはがし、クマと遭遇しないように声をだしながら運びました。
それでも足りなくて、アトリエの下屋の赤いトタンをはがし、簡易トイレの目隠しのトタンまで使い、さらに細かいトタンまではがしました。モッタイナイを極めて、最後まで使うことが実に面白い。
すべて張りおわると、まるでパッチワークのようであった。これを里山アート展の作品にしようかと思った。張る手伝いをすることになったK君は関心をもってくれました。「その感覚が素晴らしい」と私は言いました。インパクトも使ったことがないという彼であった。彼は初めてトタンの釘を打つ経験をしました。
私は教えながら、パッチワークをしています。空から見たらどんなふうに見えるでしょうか?
こうして思いつくままに里山アート展の作品を作り、人生を楽しんでいます。
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