2013.04.02
カマルグ紀行1
佐藤賢太郎 

324私は急遽成田を出発し、フランスのカマルグに行くことになった。

何の用事で私がフランスに行くのかと思う方もいるでしょう。もちろん観光旅行ではありません。今年度は、欧州文化首都芸術祭がマルセイユで開催されます。私は昨年、欧州文化首都芸術祭で田んぼアートを目指しているフランスのフランソワーズさんという方とEU・ジャパンフェスト日本委員会のスタッフに同行し、青森県の田舎舘村に視察に参りました。その帰り、豊実に立ち寄っていただき、田んぼを利用した里山アート展を開催している現場を見て頂き、田植えも体験してもらいました。そんなことから、EU・ジャパンフェスト日本委員会から声がかかり、この度フランスに行くことになったわけであります。 

私は64歳、同行するのは磨家浩之さん37歳、フランス語、英語の堪能な農業生産者。美濃輪朋史さんは37歳、英語が堪能な農業、造園業。何れも若き夢をもつ2人であった。年齢も離れているこの方々とは、全く見ず知らずの関係でした。お二人のことは詳しくは知らないまま、田んぼアート支援のために一緒に行くことになったのです。  

行くまでには、何をするかなど先方と英文でやり取りがあった。私は辞書を引きながら何を話しているのか理解しようとしていた。そして当日、ローマ、パリ経由でマルセイユに夜中に着いた。さすがにヨーロッパは遠いですね。着くや否や、私に早速トラブルが起こった。 

初めての経験ですが私の荷物が届いていないのです。係りの方に磨家浩之さんは探す手続きをフランス語でしてくれました。最悪の場合は見つからないこともあるそうです。一日たっても届かない場合は航空会社が100ユーロ出してくださるとのことです。14,200円程度です。この程度ではワイシャツと下着一枚しか買えません。面倒くさいので、毎日同じ服装です。 

保険は成田の空港で個人的にしておりましたが、こんな時に使えるかもしれないと明細を見たが、ただ保険を掛けただけで保障、金額単位など内容が良く解らなかった。保険に入る意味や内容を勉強する良い機会になった。幸い貴重品がなくてよかったが、仕事の書類がその中にあった。このことから、衣類以外は手荷物に入れておこうと心からそう思った。これが一人であったら、こんなところで疲れてしまったかもしれない、フランス語堪能の同行者がいてくださり本当に助かった。荷物は2日間所在が解らなかった。幸いにようやく手元に届きほっとした。よくあることだと言うが、私には初めての経験であった。ちなみに、家に帰ってから保険会社に電話して保険内容を聞くことができました。