2009.12.
2015.01.13
お母さんお言葉
大塚秀夫

佐藤さんのお母さんは12月から介護度が5になり最高になった。91歳です。私の父と同じ年齢です。
お母さんは12月から介護度が5になり最高になった。自分のことを、自分でできなくなり、私たちの生活も変わってきました。

朝起きるとまず母をおこし、下の世話から食事まで、いろいろと身の回りの世話をします。今は冬、夫婦二人で家にいるので、母の介護をできるが、春になったらそばにいられないことが多いので、どうしようかと思っていました。介護認定が5になってどのようなケアが受けられるのか教わって、はじめて家族のサポートに介護保険料を払っていることを実感したとありました。

介護にはメンタルな面も大切とありました。佐藤さんはお母さん佐藤さんご夫妻と朝5時から勉強会を開いている。1年間365日その中でお母さんも素朴な感謝の言葉を言います。お母さんがしっかりした言葉を発することが毎日佐藤さんご夫妻にとってもうれしくなるという。

昨年、私は豊実で農業体験を受けました。田んぼの畦の修復をします。ヘビやモグラなどが地下に穴を開けて田んぼの水が漏れる状態になっていたりします。田んぼの畦からの水漏れをしないようにするために畦塗りをします。畦塗りは土を水で濡らして柔らかくしたものを左官さんが壁やコンクリートを塗るのと同じような感じでやります。この畦塗りがなかなかうまくできないとお母さんに漏らすとお母さんが私に言いました。

「体が動けば、田圃さ出て、教えてあげられるのに」と言われました。90歳でこの気力、体さえ動けばまだ米つくりをしたいというものが伝わってくる。このお母さんの言葉から本当にはたらくことがたのしみであったかつて日本人は勤勉だったという意味がわかる気がする。