2009.12.

佐藤賢太郎先生「子を持つ親の集い」での講演にいたるまで 
                               古田 修一

 4月6日(日)。私はこの日を待ちに待っていました。かねてより計画していた、WIN&WINセミナーが主催する「子を持つ親の集い」での佐藤先生の講演の当日です。この講演会を開催するまで、佐藤先生とは本当の意味での教育は何か、またなぜ勉強の必要があるのか、ということを話してきました。合格実績だけではなく、本当の意味での教育を提供できる塾であるために今回の講演会はあるのです。

 私たちの塾は、単なる塾ではありません。「心を育てる」学習塾です。確かに塾の使命として、成績向上や志望校への合格はあります。それに向けて私たちは日々考え行動しています。しかし、それだけでは終わりたくないのです。確かに学歴をつむことにより、より良い進路に進む事ができると思いますが、その後のことを考えると、5科目の勉強だけでは対応が取れない、また切り拓いていく事ができないことに直面すると思います。私たちは、そのような状況にも、自ら考え、創造し、真の意味での生き抜く力をつけていく必要があると考えています。そのためにも、私たちは塾のミッションとして、次のような塾是を掲げています。

 

WIN&WINセミナー塾是

『人格を向上させるととともに社会に貢献する人財の育成』

 私はこの塾是の解釈として、次のように考えています。まず、「人格を向上させる」とは、

1. 自らを律する事ができる(自律・自立)

2. 周りの人の気持ちを考えることができる。

3. 結果について他人を批判するのではなく、自分自身に求める

4. 礼儀正しい(あいさつ・そのほかの行動)

5. 自らの考えを持ち、主体的に行動することができる。(チャレンジ精神)

 また、「社会に貢献する人財」とは次のように定義づけています。

1. 自己の能力を良い面で社会に出していく

2. 自己の利益のためではなく、社会に利益をもたらす(ボランティア精神・利他の精神)

3. 自分自身が向上し、ほかの人にも利益をもたらす(WIN&WINの精神)

 

 このミッションを達成させるためには、学習塾としての勉強面の取り組み以外にも、さまざまな取り組みを考える必要があります。私はこれまで、このミッションを達成させるためには、どのような行程をたどればいいのか、あれこれと考えてきました。しかし、思いはあるのですが、どのように伝えるかの具体策がなかなか自分の中に生まれませんでした。そのようなことを毎日考えていくと思いは通じるものです。私にさいたま浦和で開催された「心は体の設計図」の講演会に行くチャンスができたのです。まさに私に巡ってきた「バス」でした。

 講演会終了後の懇親会で、私は初めて佐藤先生と話をする機会をつくることができました。初めての機会でしたので、私も緊張していて、今では何をお話したかあまり覚えていません。ただ、厳しい体験を積んでこられた方ですが、何か暖かなものを感じさせられるお人柄に、一気に引き寄せられたことだけは覚えています。

 その後はメールを使ってのやり取りを続けました。私達が塾を運営していく上での考え方や理想の姿など、一通一通のメールを通して伝えていきました。

 メールのやり取りを通して、やっとお会いする約束をする事ができました。今でも忘れません。2月26日でした。初めて私と二人で話をする機会を設けていただき、お忙しいスケジュールの中、私の話に2時間もお付き合いいただきました。私たちを含めた現代の人は、生活が便利になりすぎ、考える力が低下しているように感じます。特に子どもたちは、コンピュータの発達に伴い、テレビゲームやパソコンのゲームなど、自分自身で創造する力が低下していると、私が日頃子どもたちと接していても感じるのです。そんな世の中になり、勉強面だけが先走り、本当の意味での考える力がつかないまま社会に出ているような人が増えていると思います。そんな状況に少しでも、塾として貢献するために、佐藤先生が主宰されている「コスモ夢舞台塾」の構想に賛同しました。

<コスモ夢舞台塾指導方針>

1. 基本的なあいさつができるようにする

2. 体を動かし、早寝早起きを生活サイクルとする

3. 便利な生活から離れ、自給自足的生活体験をする

4. 命の大切さと食育を学ぶ

5. ものを生かす工夫力、創造力を身につける

6. 感動や好奇心、夢から行動力を身につける

7. 人に役立つことや、やり遂げる喜びを知る

先生との話の中で、私は「これだ!」と思いました。これこそ、心を育て、社会に貢献する人財の育成のために必要なことだと思ったのです。

 そこで、私は先生に新潟豊実の地で、是非私たちと共に自然塾を開催して欲しいとの依頼をしました。先生はすぐに「是非やりましょう。きっと成功します。」と私のことを励ましていただけました。その自然塾開催の前に、先生の生き方や、真の意味での勉強のあり方について、塾の企画で講演をしていただきたい。そんな思いから、今回の企画が動き始めたのです。

 

~つづく~