2016.08.10
Miu
佐藤賢太郎

 Miu ちゃんは21歳のタイ生まれの色白美人で、女優の様である。まるで日本人とそっくりな顔立ちである。英語はもちろん日本語もできる。しかし台湾のクワチンと正反対に、何となく不安な側面を感じるのであった。

 我が家は忙しく、何かが終わってからなどといっていたら、ウーファーの受け入れは到底できないだろう。家内の承諾なしの同時進行である。

私は彼女にいろんなことを教えたが「美人というだけでは幸せになれない。一生懸命さ、素直さがない人は嫌いだ。当然、マナーが悪いウーファーには帰ってもらうことにしている」と言った。

畑の草むしりをさせたら全然進まないので、「あなたは普通の人の3分の1しかできていない」と言った。すると「朝5時に起きて畑に行き、草取りをする」と言い実行した。彼女は「朝は気持ちがいいと満足そうであった。その後、薪切りをさせたらとても喜んでいた。 

さらに、作品の修復の手伝いもしてもらった。夜は日本の「故郷」を教え、共に歌った。

 翌日、私が新潟市に用事があって、車で送ることになった。途中眠くなってしまった。彼女は何か話そうという。「故郷」を歌おうということになり一緒に歌った。あどけない子供に聞かせるようであったが、楽しかった。

「目が覚めましたか」と言うので私は目が覚めたと言った。思えば今どき、68歳になる老人の私と歌う若い子はいないだろう。

 昨日、やはり車で走ったとき眠くなった、となりは73歳の古田浅吉さんであった。この場合、やはり兎追いしの「故郷」はそぐわないと思った。


ミウの最後のレポート
8月6日

 今日も、早起きでした。朝の天気もいいでした。風も吹いたし、太陽も強くなかったです。でも、朝食の後は暑くなりました。日本に来て以来、今日は一番暑い日と思います。午前の仕事は、薪を切ることでした。楽しかったが、とても暑かったので、たくさんのエネルギーを使いました。午後の仕事は薪切と風呂焚きと薪割でした。でも、今回の薪はとても大きかったです。午後の天気は涼しくなったので、仕事も楽しくなりました。今日は私の最後の仕事ですから、風呂を入った後で、仕事場をよく散歩しました。気持ちはちょっと寂しくなりました。今日、マキ子さんはたくさん美味しいものを作ってくれました。

 この六日間はいつも幸せです。賢太郎さんとマキ子さんは私にいろいろの事を教えてくれました。今回の経験は特別です。忘れられません。お世話になりました、ありがとうございます。絶対こちらに戻ります。

 ミウ