2018.04.08
Nさんと準備する春
佐藤賢太郎

 雪解けと共にNさんが我が家に滞在して、春の仕事をしています。彼女にすれば初めてのことばかりです。まるで外国に滞在しているようでしょう。朝起会の勉強も参加していただいています。お出でになるからには、私たちの全てを学びとしていただきたいという思いがあります。実践したことは、必ずその後の生き方に役に立ちます。

 先ず雪で倒れた電柵直しをしました。

それよりも、何といっても工房の給水管の大修理は難工事です。全面的にやり直しています。急斜面をのこぎりや、接着剤、ソケットなど持って上り下りするだけでも大変です。紐を手繰りながらの登山のようです。それを彼女と3日かけて直しました。

 彼女の良い所は、まずハイという返事がいい。ありがとうの言葉がいい、それに素直です。話が通じ利口さを感じます。楽しいですね。

高いところから流れ水圧があるのに、なぜ、水が出ないかも分かりました。今年の冬から、山の上からの水は2本にしました。すると低いところから流れるパイプの出る水の量が多い、どうしてなのだろう。そこでパイプの径が問題だと思い至りました。工業大学卒業なのに、こんなことが解るまでに10年かかりました。

それで高い位置から流すパイプの配線を変えたくなりました。より良く使うためです。急斜面は75ミリ径のパイプから上り坂20ミリ径に狭くなっている。しかも低いところで、おそらく砂がつまってもっと細くなっているのだろうと思った。しかし、砂抜きもできない構造になっています。

ホースはあるものを全て利用しています。その精神で今年は新しく配管して改善したいのです。それが楽しい。

 ところで、何度も接続部分を工夫しましたが抜けてしまい、とても苦労しました。結局接着材を使うのが一番いいということになりました。やっと完成の時、接着材を使わなかったところが抜けてしまい、仕方なく危険覚悟で初めて安全ベルトを着け作業をしました。 

それを彼女は見て補佐しています。私が若々しく見える秘訣がここにあります。これも彼女にとって、実践を見て頂く学びです。

もう一つ、電気ノコを使い、薪のつくり方を練習していただきました。これで風呂の湯もわかせるでしょう。もうすぐカナダの2人のウーファーがやって来ます。その時ウーファーの指導者になっていただく予定です。

 このように忙しい我が家ですが、毎日の生活にハリがあります。

彼女は家内の食事を、毎回とても新鮮に喜んでいますが、家内はNさんのハードな労働をみて、心配ばかりしています。