2010.02.18
個展の日々4
佐藤賢太郎

今回の個展にはいろいろな方がお出でくださった。中でも福島県喜多方市から、Bさんはわざわざバスを乗り継いで髙島屋に来てくださった。しかも帰りは大雪に重なってしまい、バスが高速道路を走れなくなり、さらに一般道では事故に遭遇して悪戦苦闘の帰宅となったそうだ。                       

彼は個展の後、懇親会に出て皆さんと話したいという希望もあった。大塚さんの勧めで作品まで買ってしまった。画廊側はトークショーを開催した甲斐があったと思ったのでは? Bさんは私の生き方を買ってくださっているのでないだろうかと思う。それはBさん自身が、自分の生き方を考えているからであると思う。そういう方が近づいてくださることは嬉しいことである。それにしても、日々こうした方々と多く出会うようになった。ありがたいことであります 。

さて、大学の恩師である元学長さんが再度画廊に奥様とおいでくださった。先生は画廊で買った「ギリシャからの手紙」を読み「家内もけらけら笑っていました。面白いですね」とおっしゃいました。また、買い上げていただいた作品を我が家に飾ることができると笑顔で話しかけてくださった。ありがたいことです。先生とはしばらくエンジニアの話ではなく、先生が三途の川を渡りそうになった時の情景や、生きることに希望を持たせていただけるようなお話を、奥さまと一緒に楽しくてさせていただきました。人生に夢を持つことがいかに大切か、そんな話でありました。          

また母校の大学で事務職をされていた、かつて豊実にもおいでになった3人は、以前から私を応援してくださっていましたが、今回も皆さんに食事までご馳走になりました。こうした母校の縁により支えていただいていることに感謝の気持ちでいっぱいです。

また懇親会場は、仲間や郷里の応援団としていつもお出でくださる東京鹿瀬会の皆さんであふれ、動きがとれないほどでした。   

なかには地元阿賀町津川のご出身で、現在東京で企画の仕事をされている方もいました。田舎で何かアートができないかと思っていたときホームページをごらんになり、「もう一つの創造」に感動したそうです。この方は、今年の里山アート展に参加したいという希望をお持ちのようでした。