2016.05.11
個展の楽しみ
森 紘一

 7月中旬、「佐藤賢太郎・石彫展」が日本橋髙島屋6階美術画廊で開催されます。4月上旬のモロッコの旅を生かした作品もその会場に並ぶそうですが、それ以外にも新しい作品が披露されるそうです。 

さらに楽しみなことに、会期中の7月16日(土)15:00~ 画廊内で、中繁芳久さんをお迎えして佐藤さんとのギャラリートークが開かれる予定です。 

『あなたが生まれてきた本当の理由』(評言社刊)の著者で、マヤ暦に詳しい中繁さんが編み出した彩音表(あやねひょう)は、一人ひとりの人間の役割と機能を生年月日から割り出す。これは、人間の役割と機能を表す周期律表で、宇宙エネルギーとの相関関係を表すひな形です。宇宙でいのちを授かった生命体は、すべてこの表の中の一つを担って生まれてきたという考え方です。 

例えばあの坂本龍馬(1863年1月3日生まれ)は、ね95・秋の鷲(表現)・冬の階(ベース)・波4安定 と短冊のように表示されます。これだけでは何のことだか分かりませんが、この二つの四季の宝「表現」と「ベース」、さらに「宇宙の波」を組み合わせることで、龍馬の果たした役割が解明されていきます。

仲間のうち、希望する一人ひとりの短冊も同じように表示されます。その解説は言葉になりますが、ここからが石彫作家の腕の見せ所です。これを、より具体的な造形物(石の彫刻)として制作するのです。それは具象もあり、抽象もありで、佐藤さんの創造性が遺憾なく発揮される作品群となります。これらの小作品も個展会場を飾ることになります。

ただ眺めるだけの作品鑑賞ではなく、ある意味では我われも参加する立体的な作品を通して、自分のより良い生き方をお互いに語り合う絶好の機会となりそうです。