2011.03.30
大震災に私は思う4
佐藤賢太郎

新宿京王百貨店では皆さんのご来場や、搬出入お手伝いを頂、心より御礼申し上げます。その二人展から帰った翌日、東北関東大地震が起きました。毎日のニュースにもみられるように、世界でかつて経験したことのない自然の猛威が日本列島をおそいました。そして連日報道される原子炉の状況も厳しい不安の現状にあります。

福島県から避難する人びとは、町ごと会津や新潟県に、また他県に避難している。こうした中、EU・ジャパンフェスト日本委員会がいち早く支援物資集めに動きました。東北に送るルートがないために豊実に次々とダンボール100個以上送られてきた。その物資を奥会津書房の遠藤さんとコンタクトをとり坂下町に移動した。
  
   それからは古木修冶さん遠藤さんと携帯で連絡を取る毎日となった。しみじみ語るのは「積み上げた人間関係の信頼は、いざと言うときに、即行動できる。そのことに感動する」と言っていました。

既に震災についてはホームページで感じたことを述べていますが、会員の皆様にも被災者受け入れの体験を述べてみます。

人間の知恵に測れないのが自然であり、その前で人間はなす術がないことをありありと見せ付けられています。人間が踏み込んではならないこともあるのだとも思っています。ところでお亡くなりになった遺族の皆様、家を流された方、原発で避難される人は一瞬にして運命が変わってしまい、地獄のような体験をし、不自由な生活を強いられています。

古木修冶さんたちの動きに私もいつの間にか動かされ、物資の運搬や、避難者のお世話を少しさせていただいています。人は支え合い助け合って生きてゆくものだと思わされます。生死の運命は神のみぞ知ることでしょうが、命あってこれからどう生きるか、救われた人は、その人間力に大きく決定づけられるものと思います。
   どんなときにも感謝の心を持ち、明るく希望を見出すこと、美しく生きること、こうした生きる姿勢があれば乗り越えられるものと確信いたします。

ところで私たちコスモ夢舞台は「大変だ」と遠くから見ているだけでなく、微力ながら支援してこそコスモ夢舞台の存在価値があるものでしょう。物理的にはわずかしかできませが、このときこそ私たちはあるものを生かし、人として物理的にではなく豊かな生き方を示してゆきたいものです。