2011.02.23 独り詩3 冬眠 佐藤賢太郎
アトリエの片隅に置かれた防寒ズボン
持ち上げるとポロリと丸い塊が落ちてきた
丸く小さな生き物であった
何とその生き物は リス
リスを手のひらにのせてみた
小さな手 小さな足
顔を隠して 丸くなっている
死んだように 体は冷たかった
お腹が膨らみ へこみ 動いていた
冬眠をしているのだ
小さな命は この冬に 時間を凍結し
小さな命は 眠りについて春を待つ