2013.08.15
花火と盆踊り
佐藤賢太郎

 毎年8月14日、豊実地区においては花火と盆踊りが開催される。花火は25分間であるが、山にこだまする音響が素晴らしい。高台の滔滔亭からみる花火は一番である。野外に特設ベンチも作ったのだが、お客さんは家族の他2人であった。かつては大勢で見る賑やかな花火見物であった。これも時の流れであろう。花火は、人と共に見物するのがやはりいいようだ。人間は社会の動物であろうか。

 花火のような人生と例えられるように、夜空にきらめく花火は一瞬に華やかにきれいであるが消えてゆく。一時の感動であり、綺麗であるが少しもの悲しさを感じてしまう。この花火つくりを生業にして一生懸命作る方もいる。

 さて、花火が終わると駅前で盆踊りが行われる。踊りは「会津磐梯山」だけである。そして踊る人はほとんど見知らぬ人、帰省の方や他地域からの方である。以前に比べると、普段は見かけない若い方が多い。地元の方は少なく、これも豊実地区の高齢化現象なのだろう。盆踊りの櫓から響く太鼓の音は平和な音で、郷愁を誘う響きがある。

私の感慨とは無関係に、これでお盆は終了という感じである。