2011.06.11
自然の中に暮らす
佐藤賢太郎

石夢工房の工具部屋に迷い込んでいた野うさぎの子供を捕まえたのですが、逃げられてしまったことは前にふれました。2回目は杉丸太のあたりで、捕まえてほしいのかなと思ったのですが逃げられました。さらに先日、工房の斜面にウサギを発見し、車から降りて手づかみで捕らえました。

作品のモデルとして飼おうかと思い箱に入れました。しかしやはり、石夢工房の回りで兄弟が棲んでくれるほうがウサギには仕合せなのだろうと思って、自然に帰すことにしました。

この季節、野菜が少ないのですが、家内から水菜を採りに行こうと誘われて沢に行きました。水菜とは字の通り水辺に育つ山菜です。

食べるとしゃきしゃきして、とても美味しいです。そして、夕方には滔滔亭の土手に育つ「ふきのとう」を採って調理、食卓に並びました。いずれも自然食です。

田んぼには毎日行きます。蛇を見ない日はありません。よほど蛙が豊富なのでしょう。蛇や蛙が安心して田んぼの中に棲息する、それは除草剤を使わないからからです。そして、無農薬の米つくりに励んでいます。しかし、草取りは大変なことです。

それだけではなく、変形した田んぼのため田植え機がうまく植えられないこともあり、苗が無いところに補植として苗を再度植えます。3度行いました。家内は草取りをしながら補植します。その日は疲れたのか、田んぼに2度も転んで泥まみれ。田んぼの水はぬるんでおりますが、安全安心な米を作ることはとても難儀なものです。会員の坂内克裕さんも苦労して米つくりを今頃しているのだろうと思った。

農業もやってみなければ、その苦労はわかりません。泥に入る、これも自然に溶け込むことでしょう。自然の中で暮らすとは体験することです。知識として知るのとは大いに違います。

自宅の池でも桃源の湯でも、夜はカエルの合唱を聞いています。自然が一杯で、青サギも田んぼに来て何か食べています。いつの間にか鯉がいなくなり、メダカも少なくなりました。これも自然なのでしょう。