2011.09.15
テレビの反響を考える
佐藤賢太郎

テレビ放映見た方の反応はさまざまです。新聞にも大きく掲載されていることもあり、大概の地元の方は「エコスペシャル」の番組は知っている方が多いと思います。

 「よく映っていましたね、テレビ見ましたよ」と好意的に話しかけ明るいお顔の方に感謝申し上げます。また「これが新潟県内でなく全国放映ならすごい反響があったでしょう」という方にあうとうれしくなります。

反対にご不満のご意見もいただきました。「私たちの映像が映っていない。私たちはコスモ夢舞台イベントに参加したくない」などという方もいたそうです。   

「なぜ子供たちが佐藤さんのところに来ているのか、その説明がない」というようなことだと思います。わたくしにはとても残念なご意見です。もちろん私が生徒を独自に集めたわけでもなく、NPOによって阿賀町に数百人の生徒が他の家に滞在していることも制作側に話しております。そこに視点を合わせるかどうかは私が関知できないことです。わたくしが製作費を払って、私の意図で作った番組でないのです。あくまでもNSTテレビ局の制作意図があります。第一私が話したなん分の一しか映像になっていません。
これだけグローバルなものをまとめることがいかに大変難しいことか分かるでしょうか。

そもそも「エコスペシャル」というのはエコに生きる生き方を取材しようとするところに狙いがあるのであって、阿賀町の皆さんの紹介ではないのです。たまたまエコに生きる人間が阿賀町にいたということなのだと思います。今日まで汗を流し、懸命に支えてくれた仲間だって顔すら映像に映っていない方も大勢いるのです。

昔からの知り合いの方ではなく、最近おいでになった若い方が中心に映っていました。それは、次世代を担う若者にこのようなエコに生きる生き方に共鳴していただきたいとのテレビ局側の意図があったと思います。

過疎で若者がいなくなる今日、どこの地域ででもどうしたらよいか考えています、しかしこれが最善などというものがないのが実情です。NSTのこのような番組によって社会に貢献しようとする見識があろうと私は思う。

要は、どこにもある、おいしいものを食べる旅番組、地域暮らしの番組ではない、今日的前向き思考の生き方の番組として取り上げています。

今まで何度かテレビ出演はさせていただきました。それな食、あるいはアートと限定的なものであり、生き方そのものは今回が初めてである。欲を言えばもっと私は生き方を述べたいところがあった。それは見る方の見識に任せるしかしありません。ドキュメンタリー番組ではないのです。

ともあれ、今まで出させていただいたテレビ出演の中で一番反響があった番組でした。夜7時からの一時間番組はNSTのおかげさまで一期一会のチャンスをいただきました。そして、コスモ夢舞台にとっても貴重な生きた足跡となりました。今後とも私は理解ある方々と共に渾身を込めて生きてまいります。