2007.11.11
新プロムナード

個展のなかった昨年とは逆に、今年は3つの個展が入り、佐藤さんは多忙であった。
日本橋高島屋にはじまり、会津若松市・足利画廊までは順調に来たが、新潟三越に来て動きがパッタリと止まった。

最終日の搬出には、筆者も一緒に行って、販売も手伝おうとしたが、何しろ、お客さんが来ない。予想以上にデパートの集客力が落ちている。お見えになった人も、石の彫刻を見るのははじめてという人ばかりで反応は薄い。
帰ってからも、2人で分析を続けている。地方の景気動向、新潟での知名度、人間関係、作品に対する嗜好などを考えて見るのだが明確な答えは見つかっていない。

ふくろう会館(美術館)や里山アート展をご案内するとき意外にも、道祖神っぽい佐藤さんの初期の頃の作品が良いという方が結構いらっしゃる。いっそ、お地蔵さんでも作るかと話しているところへ、同じ町内の温泉旅館よりマイクロバス2台でご高齢のご婦人方がお見えになった。
最高年齢90歳ということでお元気ではあるが、和彩館からふくろう会館まで歩いて行くのが精一杯で、とても2階まで上がることはできない。

そこで名案、お地蔵さんを作る前にまずは、あちこちに散らばっているそれらしい作品を集めて、和彩館から滔滔亭に行くまでの小径に並べてみようということになり、早速、2人で動いた。
まずまずの景観になったが、さりげなく、もう少し目立つようにして、ストーリー性を持たせたい。これも来春からのテーマの1つになりそうである。(御沓一敏)