2012.11.15
里山アート展に参加して
たいむIL 大島和子

 今年、初めて里山アート展に参加しました。

私の住んでいる福島県郡山市は、現在も、原発事故の影響で不安な日々を送っています。昨年の11月のことです。佐藤賢太郎さんから、「少しでもいい空気を吸いに新潟までいらっしゃい。」とお誘いを頂きました。私たちを心配してくれてのことでした。
私の職場の職員、利用者、関係者総勢40名近くがお世話になりました。おいしいお蕎麦や、野菜たっぷりのピザ、天ぷら、野菜料理等、たくさんたくさんご馳走になってきました。私は、十数年前佐藤賢太郎さんの個展に出合い、その作品に惚れてしまいました。時は東京、大宮の個展にも駆けつけました。そして福島県で賢太郎さんの個展が開催されると、いろいろな方たちに声をかけて、一緒に見に行っていました。でも、今回は、その作品を除いて、賢太郎さんの、そしてご家族の人となりに触れることができて、私だけではなく、みんなもとても感動したのです。おいしい食事を頂きながら、里山アート展に参加したらどうかとのお話が、賢太郎さんからお聞きし、皆の心が動きました。第1回目から、参加のチャンスはありながら、なかなか踏み切れませんでしたが、今回は、事業所のみんなで力を合わせることで参加することができました。いつも賢太郎さんが「動いてこそ感動がやってくる」と話してくれています。本当に、参加することで、実感することができました。普段は、口数が少なくおとなしい利用者が、迷うことなく筆を握り一気に文字を書き上げる姿を見て、私はそれだけで感動してしまいました。新聞社のインタビューにもはっきりと答えていたのです。みんなでアイデアを出し合い、そして賢太郎さんから「今私たちは立ち上がる」という題名をつけて頂いて、とても勇気をもらいました。県境をまたいだ新潟県に、何度も何度も通い、やればできるんだと、私だけではなくみんなが思いました。自然に、また来年も参加したいと、声が出てくる程でした。

里山アート展会場は、毎年毎年、回を重ねるごとに、どんどん環境が整備されています。たくさんの方たちが、参加し、交流し、地元の方たちの協力もあり行われています。が、一人ひとりの希望を真摯に受け止めて下さっている賢太郎さんのおかげだと思います。私たちが行き易いように整備をして下さっている姿を見て本当にありがたく思っています。とても楽しく参加させて頂いて、本当にありがとうございました。