2018.01.27
14回里山アート展を振り返り
佐藤賢太郎 

昨年の里山アート展の終盤に、新潟日報の里山アート展の記事を目にして、新潟から25歳の女性が里山アート展を見学に来られました。私が案内したとき、彼女は「次回、私も参加したいです」と言いました。しかも「こうしたところで暮らしてみたい」と、意外というより、大変興味深い言葉に、私は嬉しくなりました。 

里山アート展の近年のテーマは「アートと生活」に定着している。言うまでもなく、それは「アートと生活」が連携していることを意味しています。全国どこでも人口減少、高齢化が課題となっています。どうしたら人口減少に歯止めをかけることができるか、どの地域でも苦心をしている。この課題は、地方創生の大切さと言われているように、国でも重要視しています。 

「自然がいっぱいの過疎の田舎で、人間が豊かな暮らしを見出していく」企画に、私は多様な考えをもって取り組んでいます。その切り口として、里山アート展の位置づけがあります。

里山アート展会場の周囲を環境整備して、自然を生かし、ビオ・トープも仲間と共に造った。しかも今は、外国人も参加している。そして、空き家も生かして元気な地域を作っている。こうした空間が魅力の一つであります。それは、“魅力ある田舎つくり”そのものであると考えています。

「このような環境に住んでいれば、人間はだれでも健全な精神が育つ」と私は考える。ここに、「アートと生活」をテーマにする意義もある。ただしこれは、継続してのことである。 

そんなわけで、先の若者が里山アート展の維持・継続されていく、次の呼び水になっていただきたいと願うものです。ここまで来るには、14年の歳月がかかっている。

今後の地域創生にもつながる里山アート展の進展を楽しみにしている。