里山アート展作家の声2

里山アート展に対しての思い2010 

 私は今回、豊実の素材で作品を制作したいと考えていました。横浜で制作したものを置くだけでは意味がない展覧会かも知れないと感じていたからです。色々な形の展覧会が有ります。私も地元の横浜の森で、美術展やコンサート、ワークショップなどの企画を十数年続けています。街の中に残された森の自然、素材、思い、諸々の考えの中での美術展です。運営していく中で参加した方々が森の中で過ごすことの豊かさを感じてくださることは、本当に嬉しいことと感じています。

この豊実でも、人が集い、人間の生きていく原点や思いを感じその土地を大切に思い、生きることや、自然と共に時を過ごす事の大切さを、少し垣間見ることが出来るこの美術展の意味は、私には大変大きな物でした。近頃、「里山」という言葉を良く耳にします。

森(自然)が生かされ、人が生かされた共存の森を「里山」と言うそうです。私は豊実がすぐに浮かびました。人の生きる可能性を、豊実で佐藤賢太郎さんが実現しようとしている姿やここに集う仲間や作家の笑顔が大きな力だと感じています。

今回は、作家の田中清隆さんと共にイメージを拡げながら、共同作品を制作します。お互いの良いところをうまく引き出し、まとめられるかがとても興味の有るところです。 作家として自分だけの満足でなく、少しでも哲学的な意味を感じていただけるような作品になればと思います。私たち作家にとりましても、新たな表現や活動を受け入れていただける貴重な展覧会と感じています。

そして、いつも食事のことを気にかけてくださる奥様の存在も大変大きな魅力ですし、コスモ夢舞台のメンバーの皆さん明るさにお会い出来る事を毎回嬉しく思っております。

            2010年9月25日       参加作家  衛守 和佳子