2012.09.29
田んぼ夢舞台公園完成
佐藤賢太郎

9月26日コンクリートミキサーとミキサーポンプを使い、会員の大野さん、小宮さん、地元の古山さん、豊一君で最後の田んぼ公園の仕上げをしようと力が入った。

朝8時半から午後5時半までかかり、ようやく終わった。まだまだコンクリートを打ちたいところはあるが、その資金がないために完璧でないがここで終えた。田んぼ夢舞台マップはこれからだが、それを貼り付けたら、一応完成である。何もないところが、夢のある場所になります。マスコミなど外部には、まだその素晴らしさは伝わっていませんが、きっと輝くところになるだろうと確信しています。

通りがかりに立ち寄ったHさんは「歩く道が良くないと歩きたいと思わないです。これなら歩きたくなるね。お金がかかったでしょう」と言ってくださった。まさにその通りです。魅力がなければ大学生などの若者や一般の人もやって来ないのです。その魅力をどう作るか、あるものを生かし知恵を出して、私は全身全霊で当たって来ました。

夜、夕食に古山さんと豊一君を招待し田んぼ夢舞台の完成に感謝をしました。有難いことに直前に町から話があり、地域活性のためということで、コンクリート代の一部を助成していただけることになりました。これはとてもありがたかった。天の助けです。

ポンプ車も一日動かして、最後はセメントが入り口で固まってしまうほどでした。

私は何か気が抜けたような気分になった。夢のデザインを作ることと、少ない予算の中でどう動かすか、技術がある大野さんがいても、どこまで作るかを決めて采配をふり、最後に責任をとるのは私です。

また、ひとつの田んぼは今年から冬期湛水することにしました。今でもその田んぼにメダカが泳いでいます。それをコンクリート舗装のあぜ道から見ることができます。他の田んぼ水がなく乾いています。その光景を見るのも楽しいです。

コメは無農薬田んぼからとれる米、メダカの存在によって、それをじかに見ていただける田んぼは桃源郷です。またいのちの田圃には稲を刈りません、なぜなら作品にしたからです。ほかの田圃は稲刈りがすでに終わっていますがただ一つ里山アート展初日13日にも稲を見られるでしょう。そしてこの田んぼに泳ぐメダカや金魚も見られます。

生命力の弱い小さなメダカを毎日見られることは嬉しいです。僅かな水でも流れを作ることによってメダカが生き、その生命が維持できるのです。

人間社会では争うが絶えません。メダカの泳いでいるのを見ていると、なぜそんな覇権争いをするのか。メダカで思い浮かぶのは、井上靖の争いに明け暮れる人間たちの「敦煌」という映画の最後のシーンが印象的です。「敦煌」の主人公が争いに巻き込まれ倒れ、気が付くとそれは水たまりにメダカが泳いでいる、それを見ているところです。

今の時代とても大切な空間でしょう。一歩一歩夢をつくるには時間はかかりますが、苦労は必ず報われると信じています。そして苦労はありましても、こうした夢を具現できたことに、(元気に生きているとき)とても贅沢な生き方をさせて頂いていると思います。

 この田んぼ夢舞台維持に今後努力が要りますが、これは仲間がいたからできた夢実現です。